1995 Fiscal Year Annual Research Report
極小主義アプローチにおける最小句構造理論に関する研究
Project/Area Number |
07610461
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
池内 正幸 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (20105381)
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Keywords | 極小主義 / 最小句構造 / 経済性 |
Research Abstract |
本研究は、極小主義アプローチにおける最新の最小句構造理論を検討し、英語及び日本語を材料としながら理論的・経験的な問題点を探り、更なる理論構築に独自の貢献をすることを目的としたものである。研究は、Chomsky(1995)The Minimalist Program(Chapter 4)の文脈の中で行なわれた。交付申請書に掲げた具体的な研究目標4つの内本年度の研究では次の2点について(ある程度)明らかにされた(公刊論文「経済性とwh島違反現象」参照)。 1 誘引/移動(Attract/Move)については、最大投射への継起的循環的付加(successive cyclic adjunction to XP)は認められないとする。 従って、同質性条件は連鎖(chain)について定義されるより、場合によっては「連結(link)」について定義されるべきであること。 2 経済性の概念を導入することにより所謂ECP違反(1)と下接の条件違反(2)の文の文法性の差が極小主義アプローチにおいて簡潔に説明される。 (1)^*How do you wonder which problem to solve? (2)^?Which problem do you wonder how to solve? 以上の成果は、申請中の平成8年度科学研究費補助金一般研究(C)「ミニマリスト・プログラム研究--経済性を中心に」へと繋がっていくものであり、更なる展開と成果が期待されるものである。
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Research Products
(1 results)