1995 Fiscal Year Annual Research Report
日本語の干渉による英語の音声学習障害の分析と障害克服用教材の開発
Project/Area Number |
07610512
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
溝越 彰 東北大学, 言語文化部, 教授 (80109123)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 昌子 東北大学, 言語文化部, 助手 (80005793)
|
Keywords | 第二言語習得 / 言語干渉 / アクセント / イントネーション / 強勢パターン |
Research Abstract |
本研究の目的は、母国語(日本語)におけるアクセントに対する感受性が英語のリズムの学習面にどのように干渉するかを具体的な調査に基づいて解析しようという試みである。平成7年度は、主として次のような干渉実態調査の作業を行った。 〈英語学習者(日本人)の音声データの採取〉 設備として購入したデジタル式の録音機(ミニディスク録音機)を用いて次のようなデータの採取を行った。 ・日本語のアクセントに対する感受性を試すモデル文を読ませた音声記録の採取。 ・学習者本人の「自然な日本語」による会話の音声記録の採取。 ・英語のリズムの学習度を試すモデル文の朗読の記録採取。 データの採取に当たっては、インフォーマントの方言差と年齢差による日本語の変異を考慮して、大学生だけでなく年輩の英会話学習者をも対象とした。 〈データの編集と分類整理〉 上記で採取したデータを、設備として購入したパソコンおよび音声処理ソフトを用いてアクセントやイントネーションの特徴の抽出を行い、データベースソフトを用いてパソコン・データとして整理した。上記の音声データの収集と平行して、英語のネ-ティブ・スピーカーによる音声テープを聞いて、その強勢パターンをどの程度正しく聴取できるか、どのような誤りの傾向があるかなどの点について筆記による英語聴解能力テストを行った。 なお、予定していた統計処理による日本語のアクセント・パターンと英語を発音した際のアクセント上の「くせ」の相関関係の解析、ならびに聞き取りにおける「誤答分析」は、年度内に適当なパソコン用統計ソフトが購入できなかったため、次年度に持ち越す予定である。
|