1996 Fiscal Year Annual Research Report
戦前日本国家の政策・法の体制的、構造的研究-昭和戦前期を中心とする-
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07620011
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Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Research Institution | Otemon Gakuin University |
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Principal Investigator |
山中 永之佑 追手門学院大学, 経営学部, 教授 (70028009)
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| Keywords | 戦前日本国家 / 地方自治制 / 府県制 / 市制 / 町村制 / 国政刷新 / 普通選挙法 / 治安維持法 |
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| Research Abstract |
本研究は、昭和戦前期を中心とする日本国家の政策・法の体制的、構造的研究をめざすものである。平成7年度に行った、いわゆる「普選・治安維持法体制」下における昭和4年の地方制度の改正について研究を深化させるため、昭和4年地方制度改正の立法過程を国立公文書館所蔵の行政制度審議会書類等を用いながら研究を行った。現在は、昭和4年改正と農山漁村経済更生運動との関連について検討中である。本年度はまた、研究代表者が古書店目録から発見、購入した昭和11年(1936)5月、6月付の陸軍省の極秘文書『国政刷新要綱案』および『国政刷新要綱案別冊』について、その法制史的位置づけを行い、『追手門経営論集』に発表した。この研究により、いわゆる2.26事件以後、国政全般に介入していったとされる軍、特に陸軍がどのような国政および統治機構改革構想を持っていたかを具体的かつ詳細に明らかにすることができた。改革構想は、わが国の統治機構から行財政、政治、社会、産業・経済、金融、通商・貿易、思想、教育、移植民、情報、宣伝等全般にわたって表明されており、資料的にもきわめて貴重なものである。この研究は、読売新聞(平成8年8月14日付夕刊)および同日の読売テレビでも紹介された。
資料については、国立国会図書館において斎藤実文書、田中義一文書を中心に国立公文書館において、公文類聚、公文雑纂、行政制度審議会関係書類、自治省公文書、内閣官房総務課所蔵文書等を中心に調査を行い、本年に予定したとおり調査、収集、複写することができた。これらの資料は、整理中である。また本年度は、防衛研修所図書館においても「陸軍省密大日記」を中心に資料を調査、収集、複写した。
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