1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07630078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kumamoto Gakuen University |
Principal Investigator |
幸田 亮一 熊本学園大学, 商学部, 教授 (60153475)
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Keywords | 機械工業 / 工作機械工業 / ドイツ経済史 / 技術革新 / 合理化運動 |
Research Abstract |
継続研究の2年目にあたり,初年度に収集した資料に加え,ドイツの図書館に所蔵されている学位論文の複写を入手したり,主としてドイツで刊行された関連書を購入するなど新たな文献・資料の収集も続けた.データの収集にあたってその迅速な利用とバックアップ,プリントのために初年度に購入したパソコンに周辺機器を買い足した. 収集した文献・資料を読み進める中で,ワイマ-ル期ドイツ工作機械工業が,研究開始当初に予想していたような停滞局面として一律に捉えられないことに気づき,生産高,事業所数,従業員数,輸出入などの基本データを改めて整理しなおした.その結果,第一次大戦後のインフレ期に当該工業が予想外に活況状況を呈したことや,1920年代後半の合理化運動がソ連を中心とした輸出増と密接に連関して展開したことなど新たな知見を付け加えることができた. この結果,本研究の土台がようやくできあがり,今後の一連論文の目処が立った.この間に得られた研究成果については土地制度史学会九州部会と社会経済史学会九州部会で報告し貴重な意見や批判を伺うことができた.これらを踏まえた最初の論文が12月に出来上がり,「熊本学園商学論集」に投稿し,外部レフェリーの審査を受けてまもなく公刊される予定である.
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