1996 Fiscal Year Annual Research Report
株価決定メカニズムの解明に必要な基礎データの収集と分析
Project/Area Number |
07630084
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
筒井 義郎 大阪大学, 経済学部, 教授 (50163845)
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Keywords | アンケート / 投資行動 / 株価 |
Research Abstract |
平成7年度、8年度ともに、8月と2月に、株式投資家の行動についてアンケート調査をおこなった。調査対象は、銀行、生損保、証券会社、投資信託、投資顧問会社の約400社であり、有効回答率は、37.7、35.9、38.9%であった。最後の調査については現在回収中である。最初の3回については、回答結果を集計し、各回に結果の報告書をとりまとめて、回答者に配布した。同様の調査をアメリカ合衆国でもおこなっているが、日米共通項目のうちのいくつかの結果は、ホームページで公表しインターネットでアクセスできるようになっている(現在のところは英文だけだが、日本文でのホームページも作成する予定)。 質問項目は、現在の株価の妥当性に関する判断、今後の株価動向の予測などを日米の両方について訊ね、日本の地価の動向についても訊ねている。また、日米の株価の相互関連に関する意見も訊ねている(総質問項目40〜50)。 調査結果をもとに、まず、現在のアメリカの株価がバブル的状況であるかどうかを判断する、一つの根拠を提出したい。つづいて、投資家の株価予想が合理的期待であるかないかを検定する予定である。アンケート調査で得られている予想は、ほとんどの研究で合理的期待でないことが知られているが、これに関連して、合理的期待からの乖離がチャーティストの存在を仮定すれば説明できるという論文がある。われわれは、回答者にファンダメンタリストかチャーティストかを訊ねているので、その結果を使えば、この仮説を直接に検定できる。この問題についても明らかにしたい。
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