1995 Fiscal Year Annual Research Report
経営の国際開発理念に関する研究-現代企業を動かす経営理念の実証的研究-
Project/Area Number |
07630104
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
奥村 悳一 横浜国立大学, 経営学部, 教授 (00017815)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三戸 浩 横浜国立大学, 経営学部, 助教授 (50181938)
|
Keywords | 国際開発 / 経営の国際開発の理念 / 社会開発 / 経営のインフラストラクチャー開発 / 国際人的資源管理 / 組織開発 / 組織の公式化 / リスクマネジメント |
Research Abstract |
「経営の国際経営理念」について,次の理論的枠組みを作成した.1)国際的な経営内部の開発,2)国際的な経営のインフラストラクチャー開発,3)国際的な経営の社会開発の3つである.この枠組みに従って、アンケート調査を一部上場445社に行った.この調査により,新しい国際開発の領域の問題の所在を見出すことができた.とくに,経営理念に関しては,それぞれについて,次のような結果が得られている. 1)国際的な経営内部の開発-「事業領域と事業活動についての理念」「企業の国際的環境の理念」そして「企業の本質と存在意義についての理念」が重視されている,2)国際的な経営のインフラストラクチャー開発-「企業の国際的環境の理念」「事業領域と事業活動についての理念」が重視である.3)国際的な経営の社会開発-「企業の本質と存在意義についての理念」「企業の国際的環境の理念」「企業の社会的環境の理念」そして「顧客についての理念」に力点がおかれている. また,国際開発の個別問題として,まず日本企業の人的資源管理の内部システムを経営見地,経営理念,経営戦略,経営制度,価値,成果の6領域からなる流れとしてみると,経営制度の領域で通説とは異なる結果,すなわち変化が生じていることが顕著に見られる. 次の個別問題として,国際経営における組織構造のあり方という観点から,組織の公式化に焦点を当てるために,グローバル経営を推し進める銀行を研究対象とし,企業の国際開発経営への方向を探った.「公式化」には,情報共有化という側面はもちろん,経営理念,経営方針等を明示すること,またリスク管理体制の根幹ともなる役割を担っていることが明らかになった.
|
-
[Publications] 奥村悳一: "新たな経営理念の確立を" Development(産能大学). 13. -1 (1994)
-
[Publications] 奥村悳一: "社会貢献活動と助成財団" JFC VIEWS(財団法人助成財団資料センター). 3. 1-3 (1995)
-
[Publications] 奥村悳一: "企業理念にパワーを吹き込むには" さくらあい(さくら総合研究所). 57. 9-11 (1996)
-
[Publications] 奥村悳一: "経営の国際開発の理念,その実態" 横浜経営研究. 17(予定200字100枚). (1996)
-
[Publications] 奥村悳一: "現代企業を動かす経営理念" 有斐閣, 321 (1994)