1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07630107
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kobe University of Commerce |
Principal Investigator |
鳥辺 晋司 神戸商科大学, 商経学部, 教授 (00155607)
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Keywords | 資本投資 / 投資行動 / 投資決定要因 / added value / 経営戦略 |
Research Abstract |
今年度は、主に以下の諸点について研究を行った。 1,まず、わが国企業が過去において果たして投資に見合うだけの成果をあげてきたがを、財務データをもとに実証分析を行った。ここでは、日本開発銀行の企業財務データ・バンクとその分析ソフトを用いて分析を行った。具体的には、積極的に設備投資を行いながら、方や良好な業績を上げている企業群と、方や業績の良くない企業群にわけて、それぞれの投資行動を説明する財務的要因の抽出を多変量解析手法を用いて行い、その結果いくつかのパターンに分けられることが判明した。 2,また同時並行的に、今後のわが国の低成長経済を考慮した場合、改めて投資効率を重視した新たな財務目標基準の構築が必要となる点に着目し、そこで″added value″の考え方を提示し、それと従来の株主価値基準との整合性について理論的研究を行った(この結果については、11の研究発表に記載の雑誌論文に公表済み)。 3,さらに、わが国企業の投資決定行動に影響を与える組織要因としてどのようなものがあるのかを検証するための基礎データを収集する目的で、上場企業約1,000社に対してアンケート調査票を送付した。これにより、わが国企業の資本投資システムの特質を解明するとともに、財務データ以外の質的データをもとに組織内の投資決定プロセスが投資行動に与える影響についての検討プロセスに入った(平成8年度にかけて引続き統計的分析を行う予定である)。 4,実証的研究と並行して、欧米の資本投資や経営戦略に関する最新の文献にも目を通しながら、理論的基礎固めを行った。
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Research Products
(2 results)