1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07640063
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
卜部 東介 東京都立大学, 理学部, 助教授 (70145655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗原 将人 東京都立大学, 理学部, 助教授 (40211221)
蔵野 和彦 東京都立大学, 理学部, 助教授 (90205188)
三宅 克哉 東京都立大学, 理学部, 教授 (20023632)
笹倉 頌夫 東京都立大学, 理学部, 教授 (20087026)
遠藤 静男 東京都立大学, 理学部, 教授 (80087014)
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Keywords | Brauer group / Hasse principle / Wu's formula / Steenrud squaring operator |
Research Abstract |
計上したパーソナルコンピュータ一式はある事情のため納入が年度末ギリギリになってしまった。将来の研究に活用したい。当該研究には数学教室現有のコンピュータを不便を克服しながら利用した。 本年度の研究は思うほど進展しなかったというのが真実である。ブラウワ-群は非常に広範な数学の概念と関連しているために、まず関連した知識を集めることに取り組んだ。一つには古典的な理論である類体論とブラウワ-群の関連を明確に把握しようと努力した。類体論は難解な理論であり、またその記述法に多種あり、ブラウワ-群を使わない記述法と使う記述法とがある。使わない記述法のほうがやや理解しやすく一般の書物ではそちらの方法を取っている。一方、使う記述法のほうは最もエレガントな方法であるが、難解なためそれに言及してある文献は少ない。また言及してあっても筆者以外の人間にも判りやすく書くという形の文献は皆無である。このことが原因で知識を集める作業に思わぬ時間がかかってしまった。もうひとつ、ブラウワ-群に関連した事項で現在の研究のテーマになっている側面の知識の集積に努めた。日本では現在東北大学のグループがこれに取り組んでいる。そのグループの最近の成果には興味を引かれた。 また、以前に取り組んだ成果であるデルペッツォ曲面についてのブラウワ-群の計算と若干の理論の成果を最終的にまとめ、具体的にMathematics of Computation誌上で発表できるメドをつけることができた。 もうひとつ、一般の曲面上のブラウワ-群についての理論的成果をInventiones Mathematicae誌上で発表できるメドをつけることができた。これは本来平成7年度中に発表できたのだが、レフェリーの手違い等に会い、遅れてしまった。1950年代にアメリカの数学者テートが提出した問題に解答を与えたものである。
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[Publications] Tohsuke Urabe: "Calculation of Manin's invariant for Del Pezzu surfaces" Mathematics of Computation. (発表予定).
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[Publications] Tohsuke Urabe: "The bilinear form of the Brauer group of a surface" Inventiones Mathematicae. (発表予定).
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[Publications] K.Kurano: "A remark on the Riemann-Roch formula on affine schemes associated with Noetherian local ring" Tohoku Math.J.(発表予定).
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[Publications] Masato Kurihara: "The iwasawa λ-invariants of real abelian fields and the cyclotomic elements" Tokyo Journal of Mathematics. (発表予定).
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[Publications] D.T.Le,K,Saito,B.Teissier: "Singularity Theory" World Scientific, 982 (1995)