1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07640081
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西森 敏之 北海道大学, 高等教育機能開発総合センター, 教授 (50004487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中居 功 北海道大学, 理学部, 助教授 (90207704)
皆川 宏之 北海道大学, 理学部, 助手 (30241300)
諏訪 立雄 北海道大学, 理学部, 教授 (40109418)
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Keywords | 葉層 / 定性論 / 横断的幾何構造 / 複素葉層 / 同相群 |
Research Abstract |
研究代表者の西森は、横断的幾何構造を持つ高余次元葉層の定性論的な研究を続けている。現時点では、横断的幾何構造として相似変換群の幾何構造を考察している。われわれのフォーミュレイションではこれは相似変換擬群の定性論を扱うことに相当する。さて相似変換擬群の定性論においてサックスティーダー系という概念を導入して、バブル構造を持つΓ軌道というものを主役にして、余次元1葉層の定性論におけるサックスティーダーの定理のアナロジーを証明するのに成功していた。この方向を推し進めて、平成7年度には「強半真軌道については、ほとんどバブルを持つことと軌道がほとんど有界乗法的であることが同値である」という知見が得られた。ここで導入された乗法的軌道の概念について、実験的に調べていく価値があると思われる。またもともとのサックスティーダーの定理から離れて、高余次元では、バブルを持つ軌道とか乗法的軌道とかが、幾何学的に何か意味がありそうなきれいな構造を持つので、それ自身が幾何学的対象として興味深いものであり、これから主役になってくるのではないかと思われる。平成8年度には、余次元1葉層のヘクター・ドゥミニの定理との関係がまず調べるべき課題であろう。 研究分担者の諏訪の特異的を持つ複素葉層の研究は順調である。研究分担者の皆川が導入した円周の区分的線形同相に対する新しい不変量は円周に区分的線形に作用する群の構造についていろいろなことを明らかにした。平成8年度にはさらにおもしろい現象が見つかるものと期待される。研究分担者の中居が研究している織は、互いに横断的な余次元1葉層がいくつか集まってできたものであり、今世紀初等から研究され始めた幾何学的対象である。中居はこの古くからの問題に対して新しい見方を導入して、これからの進展が注目される。
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