1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07640155
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中村 美浩 北海道大学, 電子科学研究所, 助教授 (50155868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 毅 北星学園大学, 経済学部, 教授 (10001679)
高橋 勝利 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60133774)
中路 貴彦 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30002174)
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Keywords | 線形システム / 伝達関数 / z-変換 / 作用素 / Hadamard積 / マジョリゼーション |
Research Abstract |
研究代表者中村美浩は、線形時変システムの分解および合成に関して、ディジタル信号処理などの工学の分野でよく使われるz-変換の非可換化に相当するW-変換を手掛かりとして解析した。 線形時不変システムについての研究は工学の分野でも数学の分野でも非常に発展しており多くのことが分かっているが、それに比して時変線形システムの解析は未解決の部分が多い。時不変システムで特に伝達関数が有理関数の場合には、z-変換を用いた解析が大変有効で非常に扱い易いが、時変システムにおいてはz-変換は適用できず、また伝達関数も一変数の解析関数としては定義できない。これの拡張あるいは非可換化として時変システムにおいてW-変換が定義でき、システムの伝達関数に対応するものを一次分数式に相当する基本的な因子の合成として表すことにより、時変システムの解析を進めることを試みた。また、時変システムを時不変システムに近い形のもの、すなわち時不変システムをn時刻未来にシフトしたもの(n【greater than or equal】0)の和に分解し、さらにそれぞれを時不変システムとn時刻以降への射影の合 研究分担者安藤毅は、有限次元空間における基本的かつ具体的な作用素であるHadamard積作用素について研究を進め、そのマジョリゼーション順序に関する新しい結果を得た。また、正値作用素の集合の中での二つの区間の共通部分について解析し、その端点集合の特徴付けを行なった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 中村美浩: "時変システムの合成と非可換z変換について" ディジタル信号処理シンポジウム講演論文集. 10. 25-29 (1995)
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[Publications] T.Ando: "Majorization relations for Hadamard products" Limear Algelera Appl.223/224. 57-64 (1995)
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[Publications] T.Ando: "Extreme points of an intersection of operator intervals" Proc.Intermat.Math.Conf.1-18 (1996)