1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07640252
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
伊藤 達夫 東海大学, 理学部, 助教授 (20151516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 勝 東海大学, 理学部, 教授 (10056252)
楢崎 隆 東海大学, 理学部, 助教授 (70119692)
赤松 豊博 東海大学, 理学部, 教授 (00112772)
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Keywords | 漸近挙動 / 半線形楕円型 / 半線型熱方程式 / 非線形シュレ-ディンガー / 爆発点 / 凝集点 |
Research Abstract |
非線型偏微分方程式の解の漸近挙動の研究において、解の“形"に力点をおいて解析を試みている。方程式の解の族で、最大値ノルムに関して非有界なもの存在を仮定して、その漸近挙動を解析することにより、解の“形"を定性的に捉えようと試みた。考察の対象とした方程式は(1)半線形楕円型方程式(非線形項がべきや指数関数型)(2)半線形熱方程式(非線形項がべき型)(3)非線形シュレ-ディンガー方程式(非線形項がべき型ポテンシャルを持ちプランク定数をパラメータとして含む)の3タイプである。これらの問題に関して以下のことが得られた。 1 半線形熱方程式 爆発点の集合ハウスドルフ次元を上から、空間次元、べき指数、及び爆発ノルムの指数を含む式で上から評価を与えた(研究発表の伊藤の論文)。 2 (3)の非線形シュレ-ディンガー方程式の解をパラメータを含む変数変換を行うことにより凝集問題が(1)の非線形楕円形方程式の爆発問題に帰着できることが分かった。半線形楕円型方程式の爆発点の近傍における解の評価の結果から、或る種のエネルギーを有限に保った状態でプランク定数を0に近づけたときには、凝集点は有限個からなることが分かる。また凝集点の位置とポテンシャルとの間に密接な関係があることも分かった。 (3)の解析で得られた結果は解の特異点の集合のハウスドルフ次元が0である場合だが、違う型の非線型項を持つ半線形楕円型方程式の問題では、遷移層、境界層などが現れ解の特異点の集合ハウスドルフ次元が0よりも大きくなる場合がある。より一般の非線形項を持つ場合に、爆発点や遷移層、境界層などの解の特異点の次元の評価およびそれらの点の位置の特徴付けを試みている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Tatsuo Itoh: "Blowing-up of solutiond of semilinear parabolic equations" World Congress of Nonlinear Analysts'92. 1. 335-339 (1996)
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[Publications] Takashi Narazaki: "On some nonlinear evolution squations in non-cylindrical domain" Proceedings of the School of Sience, Tokai Univ.30. 27-46 (1995)
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[Publications] Masaru Yamaguchi: "Exidtence of periodic solutiond of second order nonlinear evolution equations and applications" Funkcialaj Ekvacioj. 38. 519-538 (1995)