1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07640338
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
岡 宏枝 (国府 宏枝) 龍谷大学, 理工学部, 助教授 (20215221)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 敏和 龍谷大学, 経済学部, 教授 (60110178)
森田 善久 龍谷大学, 理工学部, 助教授 (10192783)
四ツ谷 晶二 龍谷大学, 理工学部, 教授 (60128361)
松本 和一郎 龍谷大学, 理工学部, 教授 (40093314)
山口 昌哉 龍谷大学, 理工学部, 教授 (30025796)
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Keywords | 力学系 / 分岐 / ホモクリニック軌道 / カオス / Conley指数 / 退化特異性 / 微分方程式 / 大域的ダイナミクス |
Research Abstract |
研究代表者(岡)は分担者の協力の下に力学系の大域的構造,特にカオスを理解する上で重要となるホモ/ヘテロクリニック軌道の相互の関係をConley指数のような位相的な指標や退化特異性の分岐を調べることにより研究した.また,これらの方法がいろいろな微分方程式,差分方程式で有効であることを確認した.具体的な実績の概要は以下の通りである. 1)常微分方程式におけるあるタイプの局所的分岐で,Lorenz型のカオス的アトラクタが生じることを証明した(論文[1]). 2)orbit-flipと呼ばれる余次元2のホモクリニック軌道の倍分岐が無限回引き続いて起こるような大域的分岐現象を,ある種の区分線型ベクトル場を数学的・数値的に調べることにより見出した(論文[2]). 3)ある種の常微分方程式の特異摂動系においてそこに現われるヘテロクリニック軌道が無限個存在することをConley指数の概念を拡張することにより示した.投稿中. 4)ある種の反応拡散方程式の特異極限系において,単調解の大域的構造がパラメータに関してどのように変化するかを決定した.準備中. 5)正則ベクトル場と微分形式についての勉強会“Topology of holomorphic vector firlds and forms"を開催し,今後研究課題となりうるいくつかの特徴ある大域的構造を確認した.また,その際の講演をレクチャーノートとしてまとめた. 6)係数が時間変数にのみ存在する強双曲系の1階編微分方程式系について,相似変換で各点的にFuchsianに移せること示した(論文[3]). 7)半線形楕円型方程式の正値球対称解の構造を元の方程式から導かれる常微分方程式の大域的構造を調べることにより調べ,強力な分類定理とその拡張を得た([4,5,6]). 8)常微分方程式の差分化から導かれる離散力学系に生ずるカオスについて研究した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Freddy Dumortier, Hiroshi Kokubu. and Hiroe Oka: "A degenerate singularity generating geometric Lorenz attractors" Ergodic Theory and Dynamical Systems. 15. 833-856 (1995)
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[Publications] Hiroshi Kokubu, Motomasa Komuro, and Hiroe Oka: "Multiple homoclinic bifurcations from orbit-flip, I: Successive homoclinic doublings" International Journal of Bifurcations and Chaos. 6(発表予定). (1996)
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[Publications] Waichiro Matsumoto: "On the strong hyperbolicity of systems with coefficients depending only on time variable" Proc. International Conf. Diff. Eq.(発表予定).
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[Publications] E. Yanagida and S. Yotsutani: "Existence of positive radial solutions to Δu+K(|x|)|u|^<p-1>u=0 in R^n" J. Diff. Eq.115. 477-502 (1995)
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[Publications] Y. Kabeya, E. Yanagida, and S. Yotsutani: "Existensce of nodal fast-decay solutions to div(|∇u|^<m-2>∇u)+K(|x|)|u|^<p-1>u=0 in R^n" J. Diff. Eq.(発表予定).
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[Publications] M. Iida, Y. Yamada and S. Yotsutani: "On the convergence rates for solutions of some chemical interfacial reaction problems" Osaka J. Math.(発表予定).