1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07640342
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Oyama National College of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 巌 小山工業高等専門学校, 助教授 (70154036)
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Keywords | 被覆グラフ / 数え上げ |
Research Abstract |
本年度は、グラフGのA-被覆グラフと、対称有向グラフDのg-巡回的A-被覆のГ-同型類の数え上げについて、電気通信大学の水野弘文教授と議論しつつ、研究を進めた。 1 g-巡回的A-被覆について,幾分、進展が見られ、以下の結果を得た。 (1)Aが有限体GF(p)(p>2)上のベクトル空間GF(p)^r(加法群とみなす)とき、かつてなg,h≠0に対して、対称有向グラフDのg-巡回的GF(p)^r-被覆とh-巡回的GF(p)^r-被覆の、それぞれのГ-同型類の個数は等しい。 (2)(1)の一般化として、ある条件をみたす、任意の有限アーベル群Aについて、g,h∈Aの位数が奇数で等しいならば、Dのg-巡回的A-被覆とh-巡回的A-被覆のГ-同型類の個数は等しい。 (3)Aがp^n次の巡回群(p>2:素数)のとき、g-巡回的A-被覆のI-同型類の個数のパラメータ表示。 (1)については、既に得ている、Dのg-巡回的GF(p)^r-被覆のI-同型類の数え上げと合わせて、論文にして、投稿し、日本応用数理学会論文誌に掲載された。(2)、(3)については、シンポジウムや日本数学会にて発表し、論文にまとめて、投稿する予定。 2被覆グラフについては、新しい結果は、まだ出ていないが、Hofmeisterの2重正則被覆グラフの数え上げと、私のp重正則被覆グラフ(p>2)の数え上げの方法を組み合せて、Z_2×Z_2-被覆グラフのГ-同型類の個数を求めていきたい。また、4重正則被覆グラフは、Z_2×Z_2-被覆グラフか、Z_4-被覆グラフであるので、Z_4-被覆グラフのГ-同型類を数え上げることによって、4重正則被覆グラフのГ-同型類の個数を決定したい。 3分岐被覆の数え上げについては、リーマン面の勉強をしつつ,考えていきたい。
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