1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07640342
|
Research Institution | Oyama National College of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 巌 小山工業高等専門学校, 助教授 (70154036)
|
Keywords | 被覆グラフ / 数え上げ |
Research Abstract |
本年度は、グラフGのA-被覆グラフと、対称有向グラフDのg-巡回的A-被覆のΓ-同型類の数え上げについて、元電気通信大学の水野弘文教授と議論しつつ、研究を進めた。 1 今年度は、連結なg-巡回的A-被覆のΓ-同型類、とくに、I-同型類について考えた。有限アーベル群Aと奇数位数の元g∈Aに対して、g-巡回的A-被覆のI-同型類の個数を、連結なg-巡回的B-被覆のI-同型類の個数を用いて、表現する一つの分解公式を与えた。ここで、Bは、gを含み、gを固定する同型写像を持つ、Aの部分群の同型類の代表元全体を動く。また、有限アーベル群Aと奇数位数の元g∈Aに対して、連結なg-巡回的A-被覆のI-同型類の個数を表す、一つの公式を与えた。これを用いて、奇素数pについて、連結なg-巡回的Z_<pa>-被覆や連結なg-巡回的Z_p^a-被覆のI-同型類の個数を数え上げた。さらに、上の分解公式より、g-巡回的Z_<pa>-被覆やg-巡回的Z_p^a-被覆のI-同型類の個数について、新しい公式を得た。これらの結果を、シンポジウムや日本数学会で発表し、論文にして、投稿した。 g-巡回的Z_p×Z_p-被覆のΓ-同型類の数え上げを試みたが、パラメータ表示が難しく、別のやり方を模索している。また、g-巡回的A-被覆のΓ-同型類の個数についても、分解公式を考えたい。 2 被覆グラフについては、4重正則被覆グラフのΓ-同型類の数え上げの準備として、Z_4-被覆グラフのΓ-同型類の数え上げを試みたが、まだ、決定していない。引き続き、Z_4-被覆グラフ、そして、4重正則被覆グラフのΓ-同型類の数え上げを考えたい。 3 分岐被覆の数え上げについては、既にやられており、その論文を読んで、新たな問題を見つけたい。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] H.Mizuno: "Characteristic polynomials of some covers of symmetric digraphs" Ars Combinatoria. 45. 3-12 (1997)
-
[Publications] H.Mizuno: "Enumeration of finite field labels on graphs" Discrete Mathematics. 176. 197-202 (1997)
-
[Publications] H.Mizuno: "Isomorphisms of cyclic abelian covers of symmetric digraphs" Ars Combinatoria.