1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07640345
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
馬場 直志 北海道大学, 工学部, 助教授 (70143261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 徹郎 国立天文台, 光赤系, 教授 (90260017)
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Keywords | 天体スペックスル干渉 / 高分解能イメージング / スペックル現象 / 高空間分解能 / 大気ゆらぎ / 天体干渉法 |
Research Abstract |
岡山天体物理観測所188cm望遠鏡に2色スペックルカメラを取り付けて得られた、ベガの波長400nmと800nmでの2色スペックルデータの解析を行った。今年度は主としてウェーブレットに基づく解析を試みた。波長比が2であるスペックルパターンがスケーリング2に相当し、ウェーブレットの多重解像度特性が有効と考えられたからである。 マザ-ウェーブレットには4階スプラインを用い、フーリエ空間周波数面領域での処理を行った。一種のバンドパスフィルタリングに相当する処理で、各波長における周波数帯域像を求めた。スケリーングを勘案した対応するウェーブレット変換像は、相互に類似性が見られた。しかし、ウェーブレットという新しい解析手段の利点を最大限に活かして、2波長での高空間分解能をイメージングを改善することは今後の課題として残っている。 2波長スペックル法を実用化する上で重要となる問題は、被観測天体から大きく離れた点状星をリファレンスとして使えるかということである。このことを調べるために、2色スペックルカメラを援用して観測を行った。データ解析の結果、アイソプラナティック領域よりも離れた星を参照星として十分使えることが判明した。この事実は、2色スペックル法の適用範囲を拡げるものであり、簡便なアダプティブオプチックスの実現性を示唆している。実観測における2色スペックル法の広範な応用が期待される。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 馬場直志: "Stellar speckle imaging by referance to different-colored specklegram" Opticks Letters. 20・10. 1175-1177 (1995)
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[Publications] 馬場直志: "Toward high-resolution imaging with a simple adaptive-optics system" Opticks Letters. 20・9. 626-628 (1996)
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[Publications] 馬場直志: "Two color speckle imaging" Ground-Based Astromomy in Asia, N. Kaifu, ed.451-453 (1996)