1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07640359
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
蓬茨 霊運 立教大学, 理学部, 教授 (70062601)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴崎 徳明 立教大学, 理学部, 助教授 (50206124)
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Keywords | T-Tauri星 / 標準降着円盤モデル / α-粘性 / 光度変動 / 分子による吸収係数 |
Research Abstract |
T-Tauri星の周りの降着円盤について研究を進めた。T-Tauri星の年齢にもよるが、10^<14>cmまでは降着円盤は定常流と考えても良いことが標準降着円盤モデルからわかった。 標準降着円盤モデルでは降着円盤内の物質の粘性応力は圧力に比例すると仮定している。この比例定数は通常αと書き、α<1と考えられている。標準円盤モデルを適用することにより、T-Tauri星の周りの降着円盤について2つの面白い性質をみつけた。 1.α≪1(たとえばα=0.001)の場合、物質降着率が10^<-6>M_e/y程度であると、T-Tauri星の半径の数倍の距離にある円盤物質の水素が部分電離した状態となる。このような部分電離水素円盤は不安定であり、降着円盤は定常ではなくなる。非定常の場合の計算はまだ実行していないが、円盤物質がくり返しT-Tauri星に落下するような不安定性を示すと考えられる。T-Tauri星にみられる光度変動はこのような不安定性によるのかも知れない。 2.α-1の場合には物質降着率が10^<-8>M_e/y程度にまで減少するとT-Tauri星のまわりの円盤は光学的にうすくなり、円盤表面からの可視光・赤外の放射は出せなくなる。光学的に薄い降着円盤は粘性による摩擦で発生したエネルギーで高温状態となりT-Tauri星に落下することになる。この現象は円盤内の温度が4000K以下になると吸収係数は分子によるものだけとなり、その値は10^<-2>g/cm^2程度となるからである。温度が1500K以下の外側の円盤ではダストによる吸収が主な吸収源となり、その値は4g/cm^2程度となり、光学的に厚くなる。ある種のT-Tauri星ではT-Tauri星のまわりに円盤が存在しないとする赤外線の観測事実を説明できる。 αが1に近いのかそれとも1より十分小さいのかは良くわかっていないが、T-Tauri星の周りの降着円盤のような低温円盤では1より十分小さい可能性が大きいと考えられる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K. Asai et al.(R. Hoshi): "ASCA Observations of Soft X-Ray Transients in Quiescence: X1608-52 and Cen X-4" Publications of the Astronomical Society of Japan. 48(印刷中). (1996)
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[Publications] N. Shibazaki & S. Hirano: "Application of an Internal Friction to an Anomalous Behavior of Pulsar Rotation Observed in PSR 1620-26" Publ. Astron. Soc. Japan. 47. 445-449 (1995)
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[Publications] Y. Tanaka & N. Shibazaki: "X-Ray Novae" Ann. Rev. Astron. Astorphys.34(印刷中). (1995)