1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07640361
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
高遠 徳尚 国立天文台, 大型光学赤外線望遠鏡計画推進部, 助手 (50261152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 隆史 岡山天体物理観測所, 助手 (70142255)
三上 良孝 国立天文台, 大型光学赤外線天文学研究系, 助手 (70165984)
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Keywords | シ-イング / 光波伝播 / フリードパラメタ / 乱流 |
Research Abstract |
温度ゆらぎ測定装置と光学シ-イングモニタの製作を主に進めてきた。温度ゆらぎ測定装置は、機器の校正が終わり、今まで使用していたものと比べて約3倍感度が高いことが確認された。これは温度プローブ間の抵抗のばらつきを少なくできたことと、アンプ部を低雑音化したためである。光学シ-イングモニタは当初チョッパーを使って、時分割でin-focus,out-focusを切り替えてシ-イングを測定する方式を検討していたが、設計を多少変更し、偏光ビームスプリッタで光路を分けて、in-focus,out-focusを同時に測る方式にし、可動部を無くした。この設計変更により、当初の性能より数倍高速で安定なシ-イング測定ができる見込みである。そのため当初の予定より多少製作が遅れているが、その遅れは研究遂行に支障のない程度である。 また本研究は、天体観測のためのシ-イング改善を目的としているが、その一貫として過去のシ-イングデータを利用して、シ-イングの良い時にのみシャッタを開ける観測をした場合のシ-イング向上と必要な観測時間を見積もった。その結果、例えばハワイでシーンイグサイズを15%改善するためには約5倍観測時間をかければ良いことがわかった。シャッタスピードは10msec程度で良く、シ-イングモニタの情報と連動させれば、実現可能である。この観測方法はまだどこでも行われていないが、高空間分解能が要求される観測では非常に有効な手段であることがわかった。
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