1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07640364
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
中山 隆一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30217947)
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Keywords | 2次元重力 / 弦理論 / 行列模型 / Schwinger-Dyson方程式 |
Research Abstract |
1.D=1/2時限の弦理論において、弦場に対する新しいSchwinger-Dyson (SD)方程式を導き、これをもとに弦上のイジングスピンがすべて上向きかすべて下向きである弦場にたいする弦場の理論を作った。このSD方程式は行列模型によって得られているW_3条件と一致することが示せる。(鈴木俊哉氏との共同研究で、雑誌発表済。) 2.境界のある2次元面上の重力理論を連続(リウヴィル)理論の立場から調べた。 (1)まず一般的に、リウヴィル場にたいする新しい境界条件を導いた。この条件はある1つのパラメータに依存する。 (2)つぎに、円板のトポロジーを持つ面上の重力理論の分配関数を準古典展開を使って計算した。この計算は円板上のラプラシアンの固有値に関するツェ-タ関数を用いて行なったが、境界条件が複雑であるため大変難しい。そのためまず、分配関数の(1)のパラメータに依存する部分のみを計算した。その結果、分配関数には面積Aと境界の長さlの巾と指数関数の他に、Aとlの対数があらわれることが分かった。行列模型による結果はこのような対数はあらわれない。そこで分配関数がこの対数に依らないという要請によって、(1)のパラメータを決定した。(これは早坂圭司氏とデンマークのニールスボ-ア研究所のJ. Ambjφrn氏との共同研究で、雑誌に投稿中。) 3.現在、2.の分配関数の残りの部分を計算中であり、その結果により行列模型によって得られている分配関数と一致するかどうかを調べるつもりである。
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Research Products
(1 results)