1997 Fiscal Year Annual Research Report
陽子ドリップライン核の磁気モーメントと異常なアイソスピン対称性の破れ
Project/Area Number |
07640407
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福田 光順 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50218939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松多 健策 大阪大学大学院, 理学研究科, 助教授 (50181722)
南園 忠則 大阪大学大学院, 理学研究科, 教授 (20028210)
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Keywords | 核磁気モーメント / スピン期待値 / 陽子過剰核 |
Research Abstract |
我々は^9C,^<13>O,^<19>Oとアイソスピン3/の原子核の磁気モーメントを決定してきたが、これに続き、同じくアイソスピン3/の^<21>Fについて磁気モーメントの精度向上に成功した。この原子核の場合も^<19>Oと同様、鏡映核である^<21>Mgの磁気モーメントがまだ決定されていないため鏡映核対としての議論ができないが、^<21>F単独で理論計算と比較することはできる。殻模型計算コードOXBASHによる計算結果(相互作用 : psdMK,PW)は^<21>Fの磁気モーメントを数%の範囲で非常によく再現している。このことは、^<13>O,^<19>Oの磁気モーメントがやはり理論計算でよく説明できることと併せて^9Cあるいは^9C-^9Li対両方の異常性を際だたせることになった。したがって、^9C-^9Li対に見られる磁気モーメントの異常がアイソスピン3/の原子核の普遍的な性質と言うわけではなく、^9C-^9Li対の特殊事情によるものであることがさらに示唆されたことになる。現在までのところ^9C-^9Li対の異常なスピン期待値をうまく説明できる理論はまだ無く、以下のような3つの可能性が依然として残されている。i)アイソスピン対称性が大きく破れている。ii)偶然核子対がかなり大きくこわれスピン期待値が大きくなっている。iii)核子の有効g因子が大きく変化している。しかし核子の有効g因子として2重閉殻近傍で実験的に決められた値を用いると、^9C-^9Li対のスピン期待値に関しては理論値にかなり近づくことが判明し、iii)の可能性が注目されている。また、理論グループとの連携により、対称化分子動力学やクラスターモデルを用いて^9Cの核構造がより良く理解されつつあることは、^9C-^9Liの異常性解決へ明るい光を投じている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K.Matsuta et al.: "Anomalous Magnetic Moment of ^9C and Renormalization of g-Factors" Proc.of Non-Nucleonic Degrees of Freedom Detected in Nuclei. 53-56 (1997)
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[Publications] M.Tanigaki et al.: "Mass Renormalization of Nucleon Extracted frim Effective Isoscalor g-Factors for Doubly Closed Sbellzl Nucleon Nucli" Proc.of Non-Nucleonic Degrees of Freedom Detected in Nuclei. 365-368 (1997)
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[Publications] T.Onishi et al.: "Separation of Projectile Fragments through Range Analysis and Nuclear Moments of ^<21>F" Proc.of Non-Nucleonic Degrees of Freedom Detected in Nuclei. 393-396 (1997)