1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07640420
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo University of Information Sciences |
Principal Investigator |
渡辺 正 東京情報大学, 経営情報学部, 教授 (20030786)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戎 健男 神戸大学, 理学部, 助手 (50090543)
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Keywords | 準安定超伝導粒子 / 低温粒子検出器 / 暗黒物質 |
Research Abstract |
近年,素粒子論的宇宙物理学の進展に伴い,暗黒物質粒子や太陽ニュートリノ等の稀少現象の捕捉が課題となっている。これらに焦点を当てて,「準安定超伝導錫粒子」を用いた「低温粒子検出器」の開発研究を行ってきた。 今年度は,入射粒子のエネルギー蓄積を約1KeVの感度で検出できるプロトタイプ検出器(標的質量約1g,粒径30μmの錫粒子10^7個,温度30mK)を用いて,毎月1週間前後の運転を行い季節変動に基づく暗黒物質の検出を試みる準備を行った。(平成7年1月に兵庫県南部を襲った地震により本プロトタイプ検出器も少なからぬ被害を受け,前半期は装置の点検と再調整に時間が取られた。) 平成7年8月にスイスで開催された「低温粒子検出期に関する第6回目のワークショップ」では,SQUIDによらずに通常の電気回路を用いて微弱信号を検出する方法に新たな進展が報告された。その方式の方が,装置の運転が楽で信号検出にも安定性がある。我々も急遽この新方式を検討し,この方式の有効性が確認できたので,SQUIDによる検出方式から新方式に切り替えることにした。 現在,プロトタイプ検出器の試運転を行いながら,宇宙線ミュー粒子を選びだす段階にきている。
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Research Products
(1 results)