1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07640428
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
野尻 美保子 京都大学, 基礎物理学研究所, 助教授 (30222201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 安弘 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (20212334)
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Keywords | 超対称性 / e^+e^-線型加速器 / 幅射補正 / 超対称標準標型 / モンテカルロシュミレーション / ダ-クマタ- / レプトンフレーバーの破れ / 神岡実験 |
Research Abstract |
超対称な素粒子の模型では超対称は何らかの形で破れているものと考えられ、そのために超対称粒子の相互作用の間に幅射補正が表れる.この補正により粒子の生成断面積、ダ-クマダ-であるいちばん軽い超対称粒子の宇宙初期における対消滅の確率などは大きな補正をうけ、そのことによって理論の予言が変ったり、多くの量を測定し、理論的不定性をおさえていくことにより直接生成されていない粒子の質量に制限をつけることが可能である。この研究では電子陽電子での対消滅によるスカラーレプトン.チャージ-/の対生成における重いスカラークォークの存在による補正を計算し、この補正が将来実現が期待されている.e^+e^-線型加速器における衝突実験で測定できるかどうか調べた。この中で補正を系統的に計算する上で有効なon-shell繰りこみに基づく方法を提案し、有効相互作用にもとづく計算との関係を、明らかにするとともに重要な補正として、10gmg〜C mg〜はスカラークォークの質量)に比例する部分とスカラークォークの混合のチャージ-ノの質量行列への補正とに分類し、その定性的・定量的な性質を明らかにした。さらに重心系でのエネルギーが500GeVのe^+e^-線型加速器を仮定し、チャージ-の生成についてシグナルとバックグランドについてくわしいモヒテカルロシミュレーションを行うことにより、チャージ-ノやニュートラリーノの質量の実験的不定性が、補正の測定に大きな影響をあたえないようにするにはアセプタンスを大きくすることが重要であることを示した。現在裏面の論文の他に論文を一本投稿中である また超対称な模型ではレプトンフレーバーを破る重要な効果があることが知られており、現在これをコライダーで検証可能か、スーパー神岡でえられるニュートリノ振動との関係もふまえて検証中である。
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[Publications] M.M Nojiri 他: "Slepton Production as a Probe of the Squark mass scale" Physical Review. D57. 1539-1552 (1998)
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[Publications] M Drees 他: "Light Higgsino Dark Matter" Physical Review. D56. 276-290 (1997)