1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07640476
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
遠藤 将一 大阪大学, 極限物質研究センター, 教授 (10001843)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 秀信 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 教授 (20028244)
竹内 徹也 大阪大学, 低温センター, 助手 (90260629)
金道 浩一 大阪大学, 極限物質研究センター, 助教授 (20205058)
|
Keywords | 超高圧 / パルス超強磁場 / 複合極端条件 / 磁化測定 |
Research Abstract |
1.目的 最近、極端条件、それも2つあるいは3つを組合わせた複合条件下の物性研究が盛んになりつつある。本研究は最高に高い圧力と磁場を発生できるダイヤモンド・セル(DAC)とパルスマグネットを組合わせて、超高圧・強磁場下での磁化測定法を開発することを目的とした。 2.成果 多くの困難な問題があった。通常のDACはアンビルを除いたすべての部分が金属でできている。パルス磁場中に入れると電磁誘導による渦電流のためにDAC本体が発熱し、また大きなノイズが生じる。まず、DAC自体を絶縁体で作り、さらに金属ガスケットの使用を避けるため、単結晶ダイヤを用いるドリッカマ-方式の加圧法を開発した。微少試料からの磁気シグナルの検出には試料近傍に配置する渦巻状の精密なコイルをIC回路製作技術を用いて作った。マグネット本体についても、パルス幅の長い、水平面内の磁場分布の良いものを新たに用意した。 以上の組合わせにより、これまで0.5mm^φ×0.3mm^tの微少試料について2種類の測定を行った。まず、磁化検出コイルの性能評価のため常圧下でMnF_2のスピンフロップ転移(4.2K,9.3T)をきれいに観測できた。さらに、マルテンサイト相であるγ-Fe_<0.7>Ni_<0.3>の磁化測定に2.0GPaまで成功した。 圧力領域を拡大するため、ドリッカマ-・アンビルの角度を鋭くして全体として必要な荷重を少なくすることに見通しを得た。今後、この方式を駆使して重フェルミオン系および低キャリアー系の圧力下の強磁場変化、強相関物質の圧力下での強磁場磁化と電気抵抗測定などを順次実施する。
|
Research Products
(1 results)