1995 Fiscal Year Annual Research Report
低速電子エピタキシャル成長膜の磁気量子サイズ効果の研究
Project/Area Number |
07640493
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
溝口 正 学習院大学, 理学部, 教授 (30080443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 純 学習院大学, 理学部, 助手 (30265574)
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Keywords | エピタキシャル成長 / 磁気量子サイズ効果 / 低速電子線 |
Research Abstract |
1.超高真空チャンバーの製作と蒸着源の製作 これまで使用してきたチャンバーは到達真空度が1×10^<-9>Torrとあまりよい真空度を得られなかったため、本実験を行うにあたり新たにチャンバーを製作し、2×10^<-10>Torrの超高真空を得た。同時にこれまで使用していたEガンにかえて、小型の蒸着源も製作した。この蒸着源でFe、Auの蒸着に対して、蒸着速度約0.1Å/秒で安定した製膜が可能であることを確認した。 2.低速電子線用の電子銃の製作 20eV以下の低速の電子を平行性よく試料に照射するための電子銃を設計製作し、レンズパラメータの決定を行うと同時にその性能評価をファラデーカップを用いて行った。3eV以上で透過効率がほぼ一定の電子銃の製作に成功したことが確かめられた。 3.量子サイズ効果の測定 MgO上にバッファー層をはさんでFe (001)面をエピタキシャル成長させ、その上にAu (001)面を成長させ、Au膜のいろいろな厚さに対して電子線の吸収率を電子線の運動エネルギーを変えながら測定しているが、顕著な量子サイズ効果は今の所示されていない。原因について現在検討中である。
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