1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07640535
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Research Institution | INTERNATIONAL CHRISTIAN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
渡部 力 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (40010714)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳下 明 国立加速器機構, 物質構造科学研究所, 教授 (80157966)
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Keywords | X線顕微鏡 / 紫外X線2重共鳴吸収 / 紫外・可視2重共鳴吸収 / トリプトファン / NO分子 / 内殻励起 / 放射光 / XANES |
Research Abstract |
軟X線顕微鏡は、主として生体系の分子を水を含んだままで観測が可能であると云うことで、注目を集めている。この方法は分子中の炭素、窒素原子の光電離過程を利用しで映像の影を作るものであるが、光励起現象の過程を利用すると、分子の場合でも吸収断面積が数倍から1桁大きい。この光励起の過程を利用しての軟X線顕微鏡の結像の可能性を理論的に調べるのが本研究の目的である。この研究は平成7年度から始められ本平成9年度をもって終了の予定である。 平成9年度は前年度に引き続き(1)トリプとファン分子に対する可視・紫外共鳴吸収実験の映像化の可能性の検討と実験結果の解析、とりまとめを行った。理論的に映像返られることが予想され、実験を行い、実験は成功した。これに基づき、実験結果から励起状態寿命についての知見がえられた。(2)軟X線・紫外光2重共鳴吸収でのNO分子の軟X線吸収スペクトルについての理論的な解析を行った。とくに始め予想に反した406-411eVに強くかつ幅の広い吸収は、外殻励起の状態でNのK殻電子が反結合状態の軌道への遷移であると解析された。この考えを拡張してO原子のK吸収との2重共鳴吸収への考察を試みた。(3)炭素化合物のK一吸収端近傍の光学的性質の研究をおこなった。例としてグラファイト、フラーレン、カーボンナノチュウブ、などについて光学定数の虚数部分の実験値、計算値にKramers-Kronichの関係を利用して、光学定数の実部のスペクトルを求めた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Watanabe,Y.Ikataki: "Sift X-Ray Microscope Imaging using Photo Excitaticre Prousses and Double Resonance Photo Atsorption Prousses" J.Korean Phys.Soc.(in pres). (1998)
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[Publications] K.Nagai,Y.Ikataki Y.Sato and T.Watanabe: "Optical Propenties of Ellarene,Nanotube and Carbon Compaunds in New K-Absaptin Edge." Atomic Collisin Res.in Japan. 23. 76-78 (1997)