1995 Fiscal Year Annual Research Report
火山フロント直下における群発微小地震活動の超精密震源決定
Project/Area Number |
07640546
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
伊東 明彦 宇都宮大学, 教育学部, 助教授 (70134252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 将之 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (40004387)
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Keywords | 微小地震 / 日光・足尾地域 / クロススペクトル法 / 群発地震活動 / 震源域の微細構造 / クラスター |
Research Abstract |
栃木県西部の日光・足尾地域では活発な群発地震活動が続いている。本研究において行った観測により1995年1年間に震源の決められた微小地震の総数は約10,000個であった。 この中でも、特に地震活動の活発だった足尾町直下の地域についてさらに詳しい解析を行った。 始めに、時間的空間的に近接して発生する地震をクラスター分析により個々のクラスターに分類した。これにより数多くのクラスターが同定された。クラスターの活動期間は平均1時間〜1日であり、また、クラスターとクラスターの発生間隔は平均1〜5日であった。これらの統計的数値は、この地域の群発地震活動の原因を考えるとき重要な制約条件となる。 個々のクラスターについて、クロススペクトル法による高精度震源決定を試みた。その結果、1つクラスターに属する地震は、ほとんどが厚さ数10m、長さ100〜500mの板状の領域内に発生していることが明らかになった。このことは、クラスターの活動は1連の面的な破壊に対応していることを示唆している。また、クラスターの活動域は徐々に移動しており、いったん破壊した場所では新たな破壊が生じないことを示している。 今年度の研究により、日光・足尾地域の群発地震活動の上述の様な特徴が明らかになった。また、クロススペクトル法の有効性を確認することができた。しかし、地震数の多さおよび大量のデジタルデータを用いなければならない解析手法のため、今年度中に最終的な結果をまとめるまでには至っていない。今後、クラスター内部の破壊の伝播様式、クラスター同士の活動の関連等を考慮にいれて解析および考察を行うことにより、当初の目的を達成できるものと考えられる。
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Research Products
(2 results)