1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07640574
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
廣岡 俊彦 九州大学, 理学部, 助教授 (90253393)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 勉信 九州大学, 理学部, 助手 (20243884)
|
Keywords | ロスビー波 / 自由振動 / 中層大気 / 人工衛星データ / 大気大循環モデル |
Research Abstract |
自由振動ロスビー波は、数日から十数日の固有の周期を持って西進する、大気中の大規模自由振動波である。今年度得られた、衛星データ解析と大気大循環モデルによる数値シミュレーション結果について以下にまとめる。 1.既存の衛星データに加え、新しい期間の衛星データを2年分入手し、今までと同様、自由振動ロスビー波の出現特性を調べた。その結果は次の通りたった。 (1)ロスビー波の出現頻度の季節および年々変動は大きい (2)短周期のモードは、背景の風や温度場の南北非一様性にも拘らず、全球的構造を保持している (3)5日周期のモード(5日波)は、12、1、2月の北半球冬季には出現し難い 2.予備的実験として、現実的地形・季節進行を導入した大気循環モデルによる数値シミュレーションを1年3カ月の期間行ない、次の結果を得た。 (1)ロスビー波は、観測結果と同様、1カ月程度の寿命で不規則に出現する (2)どのモードも中間圏では高度と共に減衰が顕著となり、下層では全球的構造を持っていても中間圏では南北非対称性が大きい (3)5日波は、観測結果と一致し12、1、2月の季節には出現し難い 項目2の(2)については、入手済みの衛星データは成層圏以下の領域をカバーするのみなので、今後中間圏の新しいデータを入手して比較する必要がある。また上記項目(3)は1と2共通の結果なので、この類似点に着目して、次年度の数値シミュレーションを計画したい。
|
Research Products
(1 results)