1995 Fiscal Year Annual Research Report
磁気圏イオン密度・速度分布解析から算出される太陽共鳴散乱光の検出器系基礎技術開発
Project/Area Number |
07640585
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平原 聖文 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (50242102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩上 直幹 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (30143374)
林 幹治 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (60011730)
中村 正人 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (20227937)
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Keywords | 磁気圏プラズマ / 電離圏イオン / 太陽風プラズマ / イオン組成 / 磁気圏イオン密度・速度分布 / 太陽光共鳴散乱 / 衛星観測 / プラズマダイナミックス |
Research Abstract |
まず研究の端緒として、磁気圏に比べ高密度状態にあるプラズマ圏ヘリウムイオンからの太陽極端紫外線の共鳴散乱光の見積を行い、比較的観測者に近く、また密度が高い領域の大局的撮像技術の可能性を確かめた。 更に低密度状態の磁気圏に対しては、高S/N検出器設計に必要な磁気圏全体のプラズマ密度・速度分布を統計的に解析する為に、GEOTAIL衛星搭載のプラズマ計測器による粒子データ(プラズマの密度・速度・温度)に加え、磁場・電場(強度、方向変動)、軌道データも参照し、プラズマシート、マグネトシース、ローブ、マントルの各領域を自動判定する為のしきい値を決定し、そこにおけるプラズマ密度・速度を統計的にまとめた。ここでは当初の目標より高い空間・時間分解能により領域を決定出来た事が評価出来る。また、ケーススタディーとして、磁気圏ローブ中で観測される多成分低温イオン流の密度、速度分布を詳細に決定した。この現象では、電場ドリフトによる速度フィルター効果により、イオン種間でエネルギーが分別されている事実に基づき、プロトンと酸素イオンを判別し、それらの速度・密度分布を決定した。現研究では地球電離圏起源と思われる酸素・ヘリウムイオンの分布が重要であるので、その速度の統計的空間分布解析をも行いつつある。次年度以降では、これら重イオンの密度空間分布を統計的に調べ、太陽共鳴散乱光算出を行う上でのパラメータとする。 一方、実験室設備としては、極端紫外光放射装置を組み上げ、カウントデータ処理系を導入し、光学系機器開発の為の実験環境を整えた。特に、現有の真空チャンバー内の測定機器の制御用インターフェースの開発・整備を行い、データ取得のディジタル化と自動化が可能となりつつある。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] M.Hirahara: "Distribution of singly-charged oxygen observed in a high-density region flowing tailward in the plasma sheet by Geotail at X_<GSE>-60Re" J.Geomagn.Geoelectr.47. 1133-1140 (1995)
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[Publications] M.Hirahara: "Cold dense ion flows with multiple components observed in the distant tail lobe by Geotail" J.Geophys.Res.(印刷中). (1996)
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[Publications] M.Hirahara: "Two types of ion energy dispersions observed in the nightside auroral regions during geomagnetically disturbed periods" J.Geophys.Res.(印刷中). (1996)