1995 Fiscal Year Annual Research Report
海洋植物プランクトンが受けるタフォノミック・バイアスの基礎的研究
Project/Area Number |
07640628
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | National Museum of Nature and Science,Tokyo |
Principal Investigator |
谷村 好洋 国立科学博物館, 地学研究部, 室長 (80141985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 靖二 国立科学博物館, 地学研究部, 室長 (00000133)
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Keywords | プランクトン / タフォノミック・バイアス |
Research Abstract |
本研究の初年度に当たる本年度は、以下の基礎的なことがらを中心に研究を進めた。 1 Sediment-trap試料中に産出する珪藻種の分類学的検討。 2 溶解指標にするためのコスモポリタンで培養の容易な珪藻種の選択。 3 溶解実験用の溶解指標種の培養(主要備品である植物培養器を使用)。 4 水深9000m,5500m,4000mそして900mに設置された各Sediment-trapsに沈積した珪藻の殻数と種組成の解析。 Sediment-trap試料から化石種を含む約180種・変種を識別した。これら珪藻種の中から、各水深で常に多産し培養可能なThalassionema nitzschioidesを溶解指標種として選んだ。珪藻の生産は海洋の有光帯で行われる。一般にその生産量と種組成には顕著な季節変動が認められる。最も浅い、水深900mの試料中にみられる珪藻殻数に、多数のピークを持つ複雑な季節変動が確認された。これは、本来の季節変動に加えて、主に黒潮の流軸移動に伴う海況の変動、沈積過程での水流による沈降粒子の運搬、鉛直フラックスを捕捉しようとするときの流体力学上の問題などさまざまなものの複合と考えらる。 一方、珪藻種組成は、各水深の試料間で予想されたほどの際立った変化は認められなかった。この結果は、珪藻殻の溶解は海洋底に堆積後急速に進行するという従来の研究成果を支持する。 次年度は、Sediment-trap試料やその直下の堆積物に含まれる珪藻に、本研究の主要な目的である、「溶解実験を通して得られる溶解指標による珪藻殻溶解の程度の評価」を適用し本研究の目的を達成する。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] TANIMURA,Y.: "Fossil marine plicated Thalassiosira : Taxonomy and an idea on phylagery." Diatom Research. 11. 1-38 (1996)
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[Publications] SATO,H.: "A Melosira species as an indicator of marine limit." 第四紀研究. 35. (1996)