1995 Fiscal Year Annual Research Report
位相-変調ラマン分光法による共役高分子の光誘起過程の研究
Project/Area Number |
07640665
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古川 行夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (50156965)
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Keywords | 位相-変調ラマン分光法 / 共役高分子 / 光誘起 |
Research Abstract |
研究実施計画にしたがい,位相-変調ラマン分光測定システムを組み上げた.ラマンスペクトル測定の光源(プローブ光)としてArイオンレーザー励起Ti:サファイアレーザー(波長830nm)を使用し,光誘起用の光源(ポンプ光)としてArイオンレーザー(波長488.0nm)を使用した.レイリー散乱光を除去する光学フィルターとしてホログラフィックノッチフィルターを使用し,平成7年度の予算で購入したシングル分光器(米国Spex社270M型,焦点距離27cm,F値4)で分光し,液体窒素温度に冷却したGe検知器で検出した.試料にポンプ光とプローブ光を照射する光学系,試料部にクライオスタットを保持する台,ラマン散乱光を集光して分光光度計に導く光学系などを製作した.まず,トランス-ポリアセチレン薄膜の近赤外ラマンスペクトルを78Kで測定した.プローブ光をチョッパーで変調して,検知器からの信号をプリアンプで増幅したのち,ロックインアンプで変調に同期した信号を検出し,ロックインアンプの出力をレコーダーで記録してラマンスペクトルを得た.信号雑音比の高いスペクトルを得ることができた.次に,位相-変調測定法により,光誘起ラマンスペクトルの測定を試みた.ポンプ光の強度を音響光学変調器で正弦変調して,検知器からの信号をプリアンプで増幅したのち,ロックインアンプで変調に同期した信号を検出した.ポリアセチレンバンドのブリーチは観測されたが,光照射により生成すると予想していたラマンバンドは観測できなかった.
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