1995 Fiscal Year Annual Research Report
3本架橋型2核遷移金属イオンM_2Cl_9^<3->の電子構造の理論的研究:M=Cr,Mc,W
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07640668
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Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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| Research Institution | The University of Electro-Communications |
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Principal Investigator |
田中 皓 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (00000860)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 永作 九州大学, 工学部, 教授 (70148914)
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| Keywords | 2核遷移金属錯体 / 三架橋 / Cr_2Cl_9^<3-> / Mo_2Cl_9^<3-> / 結晶場 / モデルポテンシャル / d-d遷移 / dimer band |
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| Research Abstract |
3架橋型錯イオン、M_2Cl_9^<3->(M=Cr,Mo)はたとえばCs_3M_2Cl_9結晶中にあってイオンの構造はほぼO_hの位置に配位子が取り囲む2個のM^<3+>イオンが3個の配位子を共有する形で架橋型結合をしている。CrとMoでは励起スペクトルの様子はかなり異なる。ここでは手始めに、この系の分光学的性質に焦点を絞り、その状態のキャラクターを含め、理論的計算により解析する。結晶中からM_2Cl_9^<3->クラスターを取り出し、クラスターの周囲のイオンからの電場は点電荷モデルによる結晶場を周囲の3層分の単位セルを考慮に入れた。ab initio計算においては酒井らのモデルポテンシャルを用い、スプリットバレンスの基底関数系を用いた。基底関数は全部で126個である。計算は現在までにSCF、MCSCFを行い、現在、遂行可能で効率良く電子相関を取り込むCIの方式を検討中で、140万次元程度の計算をテストしている。
MCSCF計算による最も低い励起エネルギーについて得られた結果を報告する。
Cr_2Cl_9^<3->イオンの1.5eV付近にある^3A_2,^3B_1,^3B_2の3状態は過去の半経験的計算^<1)>の予想どおり片方のCrがt_<2->>eに励起した状態である。
一方Mo_2Cl_9^<3->イオンの同定は明確でないが、実験による0.97eVにある状態は三重項状態の可能性が高い。3eV付近まで調べて、dimer bandの性質をも調べる計画である。
1)L.Dubichi,J.Ferguson, and V.H.Harrowfield; Mol.Phys.34,1545(1971)
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