1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07640843
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田中 雅生 九州大学, 理学部, 助教授 (30037238)
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Keywords | 固着動物 / 空間競争 / モデル / 階層的 / over-growth / stand-off / 定着 / 成長 |
Research Abstract |
2種から4種の空間競争系について、階層的(強さの順位が直線的)とそれに一部stand-off(競争両種ともover-growthしない)があるものに絞って検討した。 強さの差はover-growthの限界値で表現し、ここでは2段階(0.1と1で、以下ではそれぞれ差大と差中と表現する)で行った。幼生の定着場所がその後の競争結果と関係があるので、ランダムな定着をさせ、各系とも4回の反復を行った。 階層的で差大の場合、2、3、4種の系とも最上位の種が圧倒的(93%以上の被覆度)強さを示した。 階層的で差中の場合、2種系では上位種が68%以上を占めた。3種系では最上位種が44%以上で順位が下がるにしたがって被覆度が減少するが、場合によっては競争の順位と被覆度の順位が逆転することもある。4種系では最上種が26%以上であり、3種系と同じ傾向がみられた。 一部stand-offがある系は最上位種と最下位種との間でのみstand-offがあるとした。一部stand-off的で差大の場合、3種系では最上位種が74%以上を占めた。4種系では最上位種が87%以上を占めた。 一部stand-off的で差中の場合、3種系では最上位種が33%以上を占め順位が下がるにしたがって被覆度が減少するが、場合によっては競争の順位と被覆度の順位が逆転することもある。4種系では最上種が24%以上であり、3種系と同じ傾向がみられた。 結論としては、「競争に強い(この場合は直接的な競争であるover-growthの能力の高さ)種がより広い空間を占拠可能であるが、強さの程度によっては直接的な競争能力以外の影響を受けやすくなる。この方法ではこれらの影響度を量的に評価可能であろう。」と言える。
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Research Products
(1 results)