1995 Fiscal Year Annual Research Report
クロロフィルbからクロロフィルaへの転換とクロロフィルと蛋白質との会合
Project/Area Number |
07640860
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 歩 京都大学, 大学院・理学研究科, 講師 (10197402)
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Keywords | クロロフィル / クロロフィル-蛋白質複合体 / 光合成 / 葉緑体 / 緑化 |
Research Abstract |
本研究の目的はクロロフィルbからクロロフィルaへの転換というクロロフィルの新しい代謝経路の存在を示すとともに、この代謝系によるクロロフィルと蛋白質とのアセンブリー(クロロフィル蛋白質複合体の形成)の機構を明らかにし、その生理的な役割を検討することである。 本年度はアッセイ系の開発 クロロフィルbからクロロフィルaの転換活性は、合成されたクロロフィルaを定量することによって測定した。このためクロロフィルを多量に蓄積している葉緑体の活性は、新たに合成されたクロロフィルと内在のクロロフィルが区別できないため、^<14>C-クロロフィルを用いなければ測定できなかった。しかし、この場合、バックグランドが高いため正確な活性測定は困難であった。そこで、クロロフィルbの第5環を修飾したピロクロロフィルbを基質にしたところ、ピロクロロフィルaが蓄積ししかもクロロフィルaとは高速液体クロマトグラフィーで分離できた。このように、ピロクロロフィルを用いるとクロロフィルを持った葉緑体でもクロロフィルbからクロロフィルaへの転換活性を正確に測定することができた。この方法を用いてキュウリの緑化時におけるこの活性の変化を調べたところ、緑化過程であまり変化しないことがわかった。 クロロフィルと蛋白質との会合 単離葉緑体においてクロロフィルと蛋白質の会合に成功した。クロロフィルaは光化学系Iに、クロロフィルbは集光性クロロフィルa/b-蛋白質複合体に多く取り込まれ、in vivoでの会合を反映していた。またクロロフィルbから合成されたクロロフィルかaもアポ蛋白質と会合した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Yoshida, K: "Abundant of Transcript of NADPH-protochlorophyllide Oxidorecltnctase and chlorophyll accumulation during greening of cacumber cotylelons." Plant Physiol.109. 231-238 (1995)
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[Publications] ITo, H: "Determination of the activities of chlorophyll to cholorophyll a conversion during greening of etiolated barley leaves by using pyrochlorophylliseb." Plant Physiol. Biochem.34. 35-40 (1996)
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[Publications] ITo, H: "Conversion of chlorophyll b to chlorophyII a via 7-hyclroxymethyl chlorophyII" J. Biol. Chem.271. 1475-1479 (1996)
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[Publications] Koyama, K: "Changes in the protein composition of ajtoplasmic ribosomes during the greening of eliolated barley leaves." Physiol. Plant.96. 85-90 (1996)
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[Publications] Tanaka, R: "Differential expression of mRNA encoding two ghitamyl tRNA neductase ploteins in greening cucumber cotyledons" Plant Physiol.110(in press). (1996)