1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07640871
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
岡田 光正 東邦大学, 理学部, 教授 (80057629)
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Keywords | Activation / Bryopsis maxima / Glutamate dehydrogenase / GS / GCG4T / Inhibition / Localization / Nitrate reductase / Nitrogen assimilation |
Research Abstract |
緑藻オオハネモの窒素代謝に関する酵素について、以下のことを明らかにした。 (1)NAD・GDHの検出 GDHには、NADP依存性とNAD依存性があるが、7年度の研究で精製されたものは、NADP依存性であり、高等植物の主成分であるNAD-GDHは検出できなかった。8年度は、native-PAGEののち活性染色することにより、微少なGDHを検出することを試みた。その結果、葉緑体だけに主成分のNADP-GDHのほかにNAD-GDHがあることが見いだされた。 (2)その他のGDHアイソザイムとその誘導 採集直後の藻体では、主に葉緑体、サイトゾルと、わづかにミトコンドリアにNADP-GDHが検出される。これらは、SDS-PAGEでは区別がつきにくいが、イオン交換クロマトグラフィでの挙動が異なり、器官特異性のアイソザイムであることが分かった。また、実験室内で恒暗条件または恒明条件下で5日培養すると、葉緑体中に電気泳動で分けられる3つのアイソザイムが誘導された。一方、サイトゾルとミトコンドリアのものは消失した。また、さらに培養を30日まで続けると、葉緑体に4つ、サイトゾルに1つのNAD-GDHが誘導された。これらのことは、この酵素が藻体のエネルギー状態や環境状態に感受性が強いことと、特に葉緑体で強い調節作用を受けていることを示唆している。 (3)これらの多くのアイソザイムと遺伝子の関連を調べるために、PCR法を用いて遺伝し解析した、数種のGDHが得られたのでくわしく解析中である。
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