1995 Fiscal Year Annual Research Report
高等植物細胞の間期における核小体形成部の3次元構築に関する研究
Project/Area Number |
07640884
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
佐藤 成一 愛媛大学, 理学部, 助教授 (90108374)
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Keywords | カイワレ大根 / ソラマメ / ヌクレオロネマ / 繊維中心 / 核小体内DNA / 系列区画 / 低酸素 / 銀染色 |
Research Abstract |
先ず核小体が大きく、観察しやすいカイワレ大根の根端分裂組織におけるヌクレオロネマの構築について調べた。根の系列区画の分裂能を有する細胞から分化してゆく過程におけるヌクレオロネマの構築の変化を調べることを目的に置いた。グルタルアルデヒドで固定後、酵素で解離展開した試料を硝酸銀で染色すると、ヌクレオロネマを検出することができる。このセグメントの幅に注目し、分析したところ、分裂能を有している細胞では2つのタイプがあった。1つは幅が平均役1μmのセグメントが主流の核小体と平均約400nm幅が主流のものである。しかし、分化してゆくと、400nm幅のセグメントのヌクレオロネマを有する核小体に限定されていった。 ソラマメの切除根端を低酸素条件におくと、核小体は崩壊し、2つの紐状の好銀性の構造を露出させるに至った。電顕観察によると、この紐状の構造は核小体の成分の一つである繊維中心(FC)に一致することが分かった。低酸素下での核小体内DNAの配置の変化を抗DNA抗体を用いて調べたところ、核小体内DNAは、繊維性領域から退き、FC内で染色質様断片を形成し、さらにFC内から離脱し紐状構造を残すことが明らかとなった。
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