1995 Fiscal Year Annual Research Report
プロラクチンの魚類色素胞に対する直接作用と体色変化における役割
Project/Area Number |
07640915
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
大島 範子 東邦大学, 理学部, 教授 (70057735)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 雅純 東邦大学, 理学部, 講師 (20235899)
藤井 良三 東邦大学, 理学部, 教授 (10045354)
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Keywords | プロラクチン / 魚類 / 黄色素胞 / 赤色素胞 / 婚姻色 / 色素顆粒拡散 |
Research Abstract |
本年度は数種の魚種の培養色素胞に対するプロラクチンの生理的作用を中心に解析が進み、次のような知見が得られた。 1.黄色素胞・赤色素胞のみがプロラクチンに反応して色素顆粒の拡散が生じ、黒色素胞は全く反応しないという結論は魚類一般に当てはめてよい。 2.ティラピアのプロラクチンには2分子種(tPRL_<177>・tPRL_<188>)あるが、その内、tPRL_<177>が色素顆粒の拡散に有効で、この傾向はどの魚種にも共通であった。ヒツジプロラクチンもtPRL_<177>に匹敵する効果を示した。 3.ティラピアやメダカの黄色素胞、ソードテ-ルの赤色素胞のように、年間を通じて皮膚に多数存在する明色色素胞(黄色素胞・赤色素胞を指す)は1年中プロラクチンに直接反応した。しかし、春から夏にかけて婚姻色を発現するティラピアやタイリクバラタナゴの赤色素胞は、婚姻色発現の時期には非常によく反応するが、秋から冬にはほとんど反応を示さず、プロラクチンに対する反応性には季節的な変化が認められることもわかった。 以上の細胞レベルの解析に加えて、個体レベルでのプロラクチンの役割を実証するために、ティラピアに対するプロラクチンの連続投与を行った。1日おきに2週間投与したが婚姻色の発現はなく、黄色素胞の反応性にも特に変化はみられなかった。続いて、プロラクチンと男性ホルモン(テストステロン)の投与を2週間行ったが、婚姻色の発現には未だ到っていない。性ホルモンやプロラクチンの濃度の検討、飼育中の環境条件の検討などが求められており、引き続き実験を行っている。
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[Publications] Noriko Oshima, M. Makino, S. Iwamuro & H. A. Bern: "Pigment dispersion by prolactin in cultured xanthophores and erythrophores of some fish species." Journal of Experimental Zoology. (1996)
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[Publications] Masazumi Sugimoto and Noriko Oshima: "Changes in adrenergic innervation to chromatophores during prolonged backpround adaptation in the medaka, Oryzias latipes." Pigment Cell Research. 8. 37-45 (1995)