1996 Fiscal Year Annual Research Report
可視・近赤外半導体レーザの光注入による偏光双安定と論理素子への応用に関する研究
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07650057
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
大田 建久 同志社大学, 工学部・電子工学科, 教授 (40066246)
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Keywords | 可視半導体レーザ / 近赤外半導体レーザ / 光注入ロッキング / 偏光双安定 / 偏光スイッチング / 光論理素子 |
Research Abstract |
光メモリとして応用が可能な双安定光スイッチングは光情報処理システムに不可欠な技術である。また偏光スイッチングは入力に対する反転出力と非反転出力を同時に得ることが出来る。まず昨年度は双安定性を示すモードホッピングを有する半導体レーザ(マスターレーザ)を光源とし、発振しきい値電付近で定バイアス電流駆動した別の半導体レーザ(スレーブレーザ)に対してTM偏光波の注入を行った。マスターおよびスレーブレーザは共に830nmCSP型半導体レーザを使用した。その結果偏光の双安定性を実現した。 そこで本年度は次の段階として、この型の半導体レーザと異なるSASおよびVSIS型半導体レーザに関するTM波注入の実験や、CSPおよびSAS型半導体レーザに関するTE波注入の実験を行った。その結果、TM波注入において、モードホッピングによる双安定偏光スイッチングが得られず、またTE波注入において、CSP型と異なるタイプの偏光双安定性が得られた。従って半導体レーザにおける偏光スイッチングの動作はレーザの導波構造に依存することが明らかになった。この理由としては、CSP型レーザがTMモードに対し増幅器として有効に動作するのに対し、SASおよびVSIS型半導体レーザは減衰器となるためである。この原因は活性層の厚みに起因していると考えられる。 さらにHe-Neレーザの偏光スイッチングについても実験を行い、上述の半導体レーザの偏光スイッチング特性と比較し、それらのスイッチング動作のメカニズムの相違について検討した。
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Research Products
(2 results)