1996 Fiscal Year Annual Research Report
コーンビーム型三次元X線CT装置の散乱線評価と再構成画像の改善
Project/Area Number |
07650063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
中森 伸行 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (20107353)
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Keywords | コーンビーム型三次元CT / 散乱線 / 画質評価 / グリッド / 計算機シミュレーション / 画像処理 |
Research Abstract |
平成8年度には、平成7年度の結果から、散乱線の除去および散乱線で劣化した画像の画質改善を目的に研究を行った。本年度の研究結果を次にまとめる。 1.昨年度の研究結果から、検出器に到達するX線強度が一定になるように被写体にX線を照射すると、散乱線の画像への悪影響が少ないことが分かっていた。実験的に確認するため、照射X線量を制御するAlフィルタを設計し、試験機で実験を行った。その結果、シミュレーションで予想したように、散乱線の再構成画像への悪影響を少なくすることが出来た。現在、最適なフィルタの設計を行っている。 2.上で設計したフィルタでも取り除けない散乱線の影響で画像のコントラストが低下し、二次元CTと比べ画質が悪い。画質改善のため次のように処理方法を検討している。 ・二次元画像の画像処理に利用されてきた手法を三次元画像に拡張し、再構成後の三次元画像に処理を行い画質の改善を検討している。 ・二次元の投影データに二次元の画像処理を行った後、三次元画像再構成を行い、画像処理の影響が再構成画像にどの様な影響を及ぼすかを検討している。 ・ウェーブレット変換を応用し、再構成時に多重解像度解析を行い、コントラスト強調やノイズ除去の処理を行うことで、再構成画像の画質改善を検討している。 最後に、本年度は試験機で成人男子の撮影が出来、人体データを対象に再構成画像の画質評価を行った。これは本年度の研究費でメモリを大幅に増設できたため可能になったことを報告しておきます。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 中森伸行: "コーンビーム型三次元CT装置の再構成画像への散乱線の影響" 医用画像情報学会雑誌. 12・2. 91-99 (1995)
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[Publications] 須藤 透: "3次元CTスキャナでの散乱X線の計算機シミュレーション" 医用画像情報学会雑誌. 13・1. 20-26 (1996)
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[Publications] 角尾 卓紀: "モンテカルロ計算でのX線グリッドの散乱線除去効果" 医用画像情報学会雑誌. 13・1. 11-19 (1996)
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[Publications] N.Nakamori: "Computer simulation on scatler removing characteristics by grid" Proc.SPIE. 2708. 617-625 (1996)
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[Publications] N.Nakamori: "Study on reconstructed image of 3D cone-beam CT scanner" Proc.SPIE. 2708. 696-705 (1996)