1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07650068
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Research Institution | Japan Wamen's University |
Principal Investigator |
小沢 あつみ 日本女子大学, 理学部, 助手 (30156179)
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Keywords | リプロン / 表面波励振法 / 界面活性剤 / 光散乱法 / 表面張力 / ラテックス |
Research Abstract |
液体表面波(リプロン)の伝搬を広い周波数域において測定し、表面および表面近傍分子のダイナミクスを研究する手法がリプロンスペクトロスコピーである。本研究では、この手法を用いて液体表面のダイナミクスを分子レベルで解明することを目的とした。平成7年度は表面波を人工的に励起させる表面波励振法により、ラテックス溶液の表面波測定を行った。その結果、ラテックス粒子は界面活性剤分子で保護層が形成されているにもかかわらず、表面には存在せず、バルク中に分散していることや、粘性に粒子間の相互作用が関与していることがわかった。また、界面活性剤水溶液では、ミセル形成濃度域でも表面波伝搬にミセルは関与せず、個々の分子の関与であり、これを解明するには高周波の表面波を観測することが不可欠となった。そこで、平成8年度は表面波励振法ではカバーできないより速い現象をとらえるために、リプロン光散乱法装置を組み立てた。これは液面の熱揺らぎによる表面波を光ビ-ト分光法によりとらえる方法である。光源に用いたNd-YAGレーザのスポット径を絞りS/N比を向上させた。その結果、純水試料での表面波分散関係を1MHzで観測することができた。またその精度は、周波数域10kHz〜1MHzで1%で理論値とよく一致する結果が得られた。また、この装置は試料である液面にはレーザ光を照射するのみで非接触であるため、試料汚染を最大限に回避することができ、信頼性のある表面張力値を得ることができた。表面波励振法と光散乱法の2つの装置を完成させたことにより、周波数帯域1kHz〜1MHzという広帯域で表面波観測が可能となった。
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Research Products
(2 results)