1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07650081
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
神谷 修 秋田大学, 鉱山学部, 助教授 (60113891)
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Keywords | ダイヤモンド合成 / 燃焼炎法 / モリブデン / 接合 / CVD法 / 合成ダイヤモンド / アセチレン |
Research Abstract |
アセチレンと酸素の混合ガスによる燃焼炎を,モリブデン基板に照射してダイヤモンド皮膜を合成し,基板とダイヤモンド接合強度を検討して次のような新たな結果を得た. 1.合成されたダイヤモンドの,モリブデン基板への接合強度は,基板温度に関係することが明らかになった.すなわち,基板温度が1300K以下では合成されたダイヤモンドは,冷却中に大部分が剥離する.しかし,1350K以上では急激に接合強度が上昇し,1400Kで強固な接合が得られる.さらに,1400K以上に温度を上昇させても,接合強度はほぼ一定であった. 2.接合強度は,Benjyamin‐Weaverのスクラッチ試験により定量的に測定した.この方法は,合成されたダイヤモンド皮膜を,硬さ測定用のダイヤモンド結晶で引っかくものである.その結果,ダイヤモンドの密着強度は,合成時の基板温度が1423Kの時に最高で,700MPaのせん断応力を記録した. 3.接合強度が急増する1400K近傍では,ダイヤモンド形態が8面体から球状へと変化する.これは,ダイヤモンド中に酸化物やグラファイトなどの不純物が含まれることを示す.それに伴って,ダイヤモンドは次第に黒みを帯びてくる. 4.ダイヤモンドとモリブデン基板の境界面には,3酸化モリブデンが介在していることから,この酸化物が接合に寄与しているものと推測された.
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