1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07650094
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
澤 俊行 山梨大学, 工学部, 助教授 (60107216)
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Keywords | 接着 / 界面の力学 / 衝撃荷重 / 応力伝播 / 最大主応力 / 特異応力 / 破壊 / 計算力学 |
Research Abstract |
衝撃荷重を受ける接着接合の応力伝播状況及び強度評価上重要な最大応力を数値解析的に調べることを主目的とし,本年度は(1)同種材料T形突合せ接着継手に衝撃引張り,衝撃曲げモーメント及び衝撃引裂き荷重が作用する場合,及び(2)衝撃せん断荷重を受ける重ね合せ接着継手の場合,を計算コードDYNA3Dを用いて,三次元弾性計算を行った。 突合せ接着継手に関して得られた結果は,(1)衝撃引張り荷重を受ける場合には,衝撃荷重を受ける被着体側界面で最大主応力が最大になった。さらにウエッブ長さが長くなるにつれ,界面の中心から端部に最大主応力の生じる位置が移動した。ウエッブ長さがフランジ長さに等しい特別な場合には,界面端部で特異応力が発生した。この特別な場合には被着体と接着層の縦弾性係数比が大きくなると,界面端で発生する最大主応力は小さくなり,静荷重が作用する場合と逆の特性を示すことが分かった。T形継手の場合にも縦弾性係数比及び接着層厚さの影響も調べた。ひずみ測定実験を行い,解析結果の妥当性を示した。 (2)衝撃曲げモーメントを受けるT形突合せ接着継手の場合にも解析及び実験の両面から検討した。最大主応力は界面において発生し,ウエッブ端と中心の半分の距離の引張り側の位置であった。ウエッブ長さがフランジ長さに等しい特別の場合には界面端部で特異応力を生じた。T形突合わせ接着継手の場合には被着体と接着層の縦弾性係数比が大きくなると,最大主応力は大きくなり,特別の場合には小さくなった。静荷重が作用する場合と逆の特性を示した。接着層厚さの影響も調べた。応力成分は剥離応力が支配的であることが示された。ひずみの時間変動に関する測定を行い、解析の妥当性を示した。 (3)衝撃引裂き荷重が作用する突合わせ接着継手及び衝撃せん断荷重が作用する重ね合せ接着継手の挙動も解析と実験の両面より検討し,衝撃荷重作用の特性を明らかにした。
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