1997 Fiscal Year Annual Research Report
熱応力の焦点化現象の解明と応力焦点化強度係数の導入
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07650096
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Research Institution | SHIZUOKA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
畑 俊明 静岡大学, 教育学部, 教授 (40005351)
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Keywords | 熱応力 / 熱衝撃 / 応力焦点化 / 弾性 / 応力波 / 応力焦点化強度係数 |
Research Abstract |
上記の研究課題による研究は平成7年度〜平成9年度までの研究で、本年度は、下記の研究を行った。 1.等方性球に生ずる熱応力焦点化強度係数の解析方法の確立 点熱源を有する等方性球が急激に加熱される事により生ずる熱応力波の焦点化現象を、波線法を用いて解析し、J.Thermal Stresses誌に公表した。この論文中では、球の場合、焦点化による中心での特異性の強さを評価した。 2.複合財中の熱応力の焦点化現象の解析と応力焦点化強度係数の決定 球状介在物を含む無限体が急激に加熱されると、球状介在物界面より発生する応力波は、焦点に於いて焦点化現象を起こし、再び界面に向かって伝播し、界面で、反射する波と、透過する波を生ずる。この現象を、詳細に解析し、日本機械学会100周年記念国際会議で公表した。ここでは、焦点化現象と焦点化強度係数の関係を明確にした。 3.Nd:YAGレーザーを用いた理論値の実験による検証 透明な球形セラミックスの中心部に導波管を立て、これに超小型AEセンサーを固定し、Nd:YAGレーザーにより急激な熱衝撃を加え、中心部に生ずる熱応力波の応力焦点化強度を求めた。これを日本機械学会通常総会講演会で公表し、新しい熱応力実験法として提案した。 以上により、平成9年度の申請内容は、ほぼ、達成される見通しとなり有益な研究結果が得られた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 畑俊明、斉藤健、: "レーザーを用いた球の熱応力焦点化現象の実験的検証、" 第74期日本機械学会通常総会講演会講演論文集. 97-1. 426-427 (1997)
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[Publications] T.HATA: "Stress-Focusing Effect Due to an Instantaneous Concentrated Heat Source In a Sphere" J.Thermal Stresses. 20. 269-279 (1997)
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[Publications] T.HATA: "Thermal Stress-Focusing Effect Following Rapid Uniform Heating of Spheres and Long Cylindrical Rods" Proceedings of the Second International Symposium on Thermal Stresses and Related Topics、 (key note lecture). 1. 1-16 (1997)
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[Publications] T.HATA: "Analysis of the Stress-Focusing Effect in a Spherical Inclusion Embedded in an Infinite Elastic Medium," Proceedings of International Conference on Materials and Mechanics '97、. 1. 567-568 (1997)
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[Publications] 畑俊明、: "無限弾性体中の球状介在物に生ずる熱応力の焦点化現象、" 日本機械学会創立100周年記念北陸信越支部記念講演会講演論文集. 977-1. 61-62 (1997)
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[Publications] T.HATA: "Thermal Stress-Focusing Effect Following Rapid Uniform Heating of Spheres and Long Cylindrical Rods," J.Thermal Stresses. 20. 819-852 (1997)