1996 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロコイル状カーボンファイバーを用いた超小型大変位計の開発
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07650108
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
岩永 浩 長崎大学, 教養部, 教授 (40039772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 和夫 長崎大学, 工学部, 教授 (30225495)
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Keywords | コイル状ファイバー / カーボン・コイル / 剛性率 / 電気抵抗率 |
Research Abstract |
1.コイル状カーボンファイバーの生成とその力学的特性 我々はこれまでに微量の不純物活性剤の下で、アセチレンの熱分解法により、コイル径数μm、線径1μm以下、長さ数mmのコイル状カーボンファイバーを容易に生成させることに成功した。このファイバーは、約3倍までは弾性的変形により伸び縮みが可能であった。さらに、このコイル状ファイバーの伸びと荷重との関係を次の方法で測定することによって、剛性率Gを求めることができた。 コイル状ファイバーの両端に適当なファイバーを接着する。スライドグラスの上に、その上をすべらすことのできる荷重用としてカバーグラス(約50mg)をのせ、ファイバーの一端をカバーグラス上で接着する。 スライドグラスをこの顕微鏡上に静かにのせ、傾斜台をゆっくりと傾斜(最大85′)させる。 傾斜角θから次の式よりそのときの荷重Wを求めることができる。 W=W_0(sinθ-μcosθ)但し、W_0:カバーグラスの重さ、μ:最大静止摩擦係数。 ファイバーの伸びと荷重Wとの関係から、剛性率Gは、 G=(64nr^3/d^4)(W/δ)=(64×17×8^3/2^4)(6.6/9.7)=2.37×10^4Kg/mm^2 但し、n:ピッチ数、r:コイル半径、d:ファイバーの直径、δ:ファイバーの伸び。 2.コイル状カーボンファイバーの電気的特性 長さ約2mmのコイル状カーボンファイバーの電気抵抗を4端子法により測定した結果、R=11.18KΩであった。このコイル状カーボンファイバーはピッチ間隔がなく、線が接触しあって、外見上はパイプ状となっていた。従って、パイプの外径と内径をSEM観察した結果、外径4.35μm、内径1.45μmであった。測定間のファイバーの長さは、1.35mmであったので、これらの値から電気抵抗率ρ=1.09×10^<-2>Ωcmと求められた。 一方、コイルの線間の電気抵抗が大きいと考えるとファイバーの直径1.45μm、長さ12.31mmとなるので、電気抵抗は率ρ=1.50×10^<-4>Ωcmと考えられた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] S.MOTOJIMA and H.IWANAGA: "Effect of metal impurities on the growth of micro-coiled carbon fibers by pyrolysis of acetylene." Mater.Sci.Eng.B.Vol.34,. 9-11 (1995)
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[Publications] S.MOTOJIMA and H.IWANAGA: "Vapor phase preparation of micro-coiled carbon fibers using Nicatalyst." Mater.Sci.Eng.B.Vol.34,. 47-52 (1995)
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[Publications] S.MOTOJIMA and H.IWANAGA: "Preparation of SiC and Si_3N_4 whiskers using bean-curd-refuse as Si source." Mater.Sci.Eng.B.Vol.30,. 13-17 (1995)
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[Publications] S.MOTOJIMA and H.IWANAGA: "Catalytic effects of metal carbides,oxides and Ni single crystal on the vapor growth of the micro-coiled carbon fibers" Carbon.Vol.34,. 289-296 (1996)
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[Publications] S.MOTOJIMA and H.IWANAGA: "Preparation of micro-coiled SiC fibers by chemical vapor deposition" J.Cryst.Growth.Vol.158,. 79-83 (1996)
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[Publications] S.MOTOJIMA and H.IWANAGA: "Impurity-activated chemical vapor growth of the micro-coiled carbon fibers." J.Chem.Vapor Deposition,. Vol.3,. 87-99 (1996)