1995 Fiscal Year Annual Research Report
トライボ機構の解明およびその超精密薄肉塑性成形への応用
Project/Area Number |
07650139
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
堂田 邦明 岐阜大学, 工学部, 教授 (90019224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
春山 義夫 富山県立大学, 工学部, 助教授 (00019225)
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Keywords | 塑性加工 / トライボロジー / 摩擦試験 / 精密表面 / アルミニウム |
Research Abstract |
本年度は,塑性加工による薄肉化プロセスにおけるトライボ現象の解明を目的とした2次元しごき加工装置の試作を行った.本装置は薄肉しごき加工における低加工荷重域での摩擦係数の測定が可能である.試作した装置の性能を確認するため,予備としてしごき率,しごき速度,潤滑剤粘度を変更した実験を行い,これら基礎的条件因子の摩擦状態への影響を定量的に把握できることを確認した.さらに,工業用純アルミニウムにしごき加工を数回加えて薄肉化を試み,その際現れるトライボ現象について観察を行った結果,初期素板が有する圧延状痕に潤滑剤が補足される1段目が最も低摩擦係数となった.また,焼付きの生じた場合しごき方向接触長さの減少に伴い摩擦係数が減少する傾向が見られた.さらに加工後試料の平滑化について検討した結果,しごき加工を加えるに従い転写性は悪くなるが工具面より平滑な面が得られた.次に,鏡面パイプをしごき加工によって製作することを目的とした円筒しごき加工装置の試作を行った.本年度は,研削仕上げのコンテナを用いてアルミニウムパイプにしごき加工を加え,しごき率,潤滑剤粘度および工具形状が平滑化に及ぼす影響を検討した.その結果,ダイス導入角が大きい場合高しごき率,高粘度のものほど工具-試料間の潤滑剤が排出されにくく平滑性は悪化する.さらに,ラッピング仕上げのコンテナを用いてアルミニウム鏡面パイプの製作を試みたところRy=0.15μm程度のアルミニウム鏡面パイプを製作することができた.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 堂田邦明: "SUS304の異周速異径圧延加工における摩擦挙動" 第46回塑性加工連合講演会論文集. 319-320 (1995)
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[Publications] K.DOHDA: "Effects of sliding Conditions on Lubrication Mechanism in Metal Forming" International Tribology Conference,Yokohama. 405 (1995)
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[Publications] 堂田邦明: "高速塑性加工における摩擦に及ぼす被加工材表面粗さの影響" 日本機械学会論文集(C編). 61. 4476-4483 (1995)