1995 Fiscal Year Annual Research Report
磁性流体を援用したセラミック球の高能率超精密研削法の開発
Project/Area Number |
07650149
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
植松 哲太郎 富山県立大学, 工学部, 教授 (40151831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 波 富山県立大学, 工学部, 助手 (60264678)
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Keywords | セラミックス / 窒化珪素 / セラミックス球 / 磁性流体 / 高能率研削 / 真円度 / ダイヤモンド砥石 |
Research Abstract |
セラミック球の高性能加工法(高加工能率,高真円度,高表面品質,低コスト,清浄環境)を開発することを目的に,ダイヤモンド砥石によるセラミック球の磁性流体援用研削装置を設計・試作した.粒度SD200の砥石で粗研削実験を行い,次に粒度SD1000およびSD2000の砥石で中仕上げ研削実験を行い,下記の知見を得た. 1.セラミック球の磁性流体研削装置の特長 (1)固定砥粒方式のダイヤモンド砥石を採用した.従って,環境を汚染することなく高能率加工が実現されるとともに,砥石粒度を順次変えることにより粗加工から仕上げ加工まで可能となった. (2)高価な磁性流体を隔室内に密封した.従って,加工コストが大幅に低減し,加工圧力も安定した. 2.主な実験結果 (1)窒化珪素(HIP)球を粒度SD200のダイヤモンド砥石を用いて粗研削加工したところ,直径減少率30μm/minの高能率加工が実現された.真円度は加工時間6分間で初期の43μmから6μmに改善された. (2)粗加工に続く中仕上げ研削では,粒度SD1000の砥石で40分間,続いて粒度SD2000の砥石で40分間,合わせて80分間の研削で,真円度がさらに0.4μmまで改善された. (3)粒度SD2000の砥石で研削した後の窒化珪素球の表面は粗さRmax=0.2μmで鏡面になった. (4)粒度SD200の粗砥石から粒度SD2000の微粒砥石まで,そして低速・低研削荷重から高速(4000rpm)・高研削荷重(40N)までの広い研削条件で窒化珪素(HIP)球が延性モードで研削されていることが確認さされた. 今後,さらに微粒の砥石または固定砥粒方式研磨法を採用し,真円度及び表面粗さの一層の向上を図る.
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