1996 Fiscal Year Annual Research Report
磁性流体を援用したセラミック球の高能率超精密研削法の開発
Project/Area Number |
07650149
|
Research Institution | TOYAMA PREFECTURAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
植松 哲太郎 富山県立大学, 工学部, 教授 (40151831)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 波 富山県立大学, 工学部, 助手 (60264678)
|
Keywords | セラミックス / 窒化珪素 / セラミック球 / 磁性流体 / 高能率研削 / 真球度 / ダイヤモンド砥石 |
Research Abstract |
セラミック球の高性能加工法(高加工能率、高真球度、高表面品質、低コスト、清浄環境)を開発することを目的に、昨年度に設計・試作したダイヤモンド砥石によるセラミック球の磁性流体援用定圧研削装置を用いて,最適な研削条件をさらに詳しく調べ,下記の知見を得た. (1)加工液が研削特性に及ぼす影響について (a)加工液は到達真球度に大きな影響を及ぼす.2種類の研削液JC-707とSMS,水及びSMSの準乾式の中では,準乾式研削の到達真球度も最も良い.(b)加工液が到達真球度に影響を及ぼす原因は,セラミック球-ダイヤモンド砥石間の摩擦係数が加工液により異なるためであり,摩擦係数が大きいほど,真球度が良い.(c)研削能率(直径減少率)はJC-707の場合が最も高い.(d)表面粗さには加工液の影響が見られなかった.(e)SD8000砥石での準乾式研削では真球度0.121μm,表面粗さRmax0.092μmの高精度なセラミック球が得られた. (2)到達真球度は回転砥石の粒径が小さくなるにつれてほぼ比例して小さくなり,良くなる. (3)加工能率は砥石粒径,回転数に比例して増加する. (4)表面粗さは砥石粒径にほぼ比例する. (5)酸化クロム砥石によるメカノケミカルポリシング加工では,真球度の改善にはあまり効果がないが,表面粗さはRmax0.05μmに達した. (6)ガイドリング材料として鋳鉄とダイヤモンド砥石を比較実験したが,研削特性に差異はなかった. (7)テ-パ台の設置方式の自由回転方式と固定方式について調べたところ,研削特性への影響は殆どなかった.
|