1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07650250
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
川添 博光 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助教授 (40260591)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 佳朗 名古屋大学, 工学部, 教授 (80115609)
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Keywords | 赤外線 / CT / 炭化水素燃料 / 濃度分布 |
Research Abstract |
本研究は環境問題および省エネルギーの観点から,燃焼改善のための混合気形成,特に気化燃料濃度の空間分布解析に的を絞り,(1)計測技術の開発、(2)これを活用した燃料技術に関する新たな知見の提供を目的とする.計測法は炭化水素系燃料蒸気中のC-H結合の伸縮振動による赤外線(InfraRed)吸収と,コンピュータによる断層撮影法(CT法:Computed Tomography法)とを組み合わせた赤外線吸収CT法(以下IR-CT法)である. 平成7年度は,発振波長3.392μmのHe-Neレーザ,高応答速度のPbSe赤外線センサ,増幅器(自作),A/D変換モジュール,およびパソコンからなる測定システムを製作した.またプロジェクションデータの取り込み用,信号処理,および画像再構成用のプログラムも作成した.なお,CT法はその原理に忠実でかつ散乱光による影響が小さいTranslate-Rotate方式を採用した.使用したレーザはその光強度が時間的に大きく変動するため,途中で二本に分岐してその1本をモニタにすることで測定精度の大幅な向上が達成できた.さらに,メタンを主成分とする定常拡散燃焼流れ場に適用して,IR-CT法が気化燃料濃度分布の解析ツールになり得ること,また燃料場に対して有効な測定法になることを確認した. 受光センサ1個を用いて並進と回転に対する各々の透過光データを採取したが,この方法では測定に非常に長い時間かかり,今後その短縮化が強く望まれる.また現状は,濃度分布ではなくその関数となる線吸収係数が得られた段階であり,濃度への変換が残っている.これについては平成8年度に検討を予定している.
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[Publications] 川添博光,中村佳朗,江見泰行: "赤外線吸収コンピュータトモグラフィによる濃度測定法の開発" 日本航空宇宙学会 第26期年会講演会講演集. 176-177 (1995)
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[Publications] 江見泰行,川添博光,中村佳朗: "赤外線吸収CT法による拡散火災場の燃料濃度の測定" 第32回日本航空宇宙学会 関西・中部支部合同秋期大会講演集. 11-12 (1995)