1995 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワークを介した知的遠隔操作システムに関する研究
Project/Area Number |
07650304
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小菅 一弘 東北大学, 工学部, 教授 (30153547)
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Keywords | ロボット / 遠隔操作 / ネットワーク / 非同期通信 / バイラテラル制御 |
Research Abstract |
次世代ネットワークの整備が進むとともに,ネットワークの容量は限りなく大きくなり,大量の情報がリアルタイムで送れるようになり,色々な分野でネットワークを介した遠隔操作が可能になる.しかし,遠隔操作時における制御問題を考えると,ネットワークの容量にかかわらず,通信時間は零にならないし,同期転送を前提とした従来の遠隔操作技術は利用できなくなる.本研究は,通信遅れがあっても安定にマニュアル操作できる,マスタ・スレイブ型遠隔操作システムの制御方法を提案するとともに,非同期通信下でマニュアル操作が可能な知的遠隔操作システムの一構成法を提案することを目的とし以下の研究を行った. 1.通信遅れを考慮した遠隔操作システムの制御方法の構築 通信遅れの影響を考慮した制御系の設計では,スキャタリング理論の利用が有効であることが知られている.本研究では,スキャタリング変換を行う際に,マスタアームならびにスレイブアームをインピーダンス制御によって特性改善することによって,通信遅れがあっても良好な操作性が確保できる制御系を開発した. 2.通信遅れを考慮した遠隔操作システムならびに非同期通信遠隔操作システムの構築 インターネット上に,リアルタイムOS(VxWORKS)を用いて,遠隔操作システムを構築し,提案する制御系を適用しその効果を確認した.また,非同期通信下でも,安定に動作する遠隔操作システムの構築法を提案し,実験によってその有効性を確認した. 尚,本研究成果の一部は,第13回日本ロボット学会学術講演会(1995年9月)にて発表した.論文にまとめ公表する予定である.
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