1995 Fiscal Year Annual Research Report

半導体電力変換器の高周波障害発生機構とその抑制に関する研究

Research Project

Project/Area Number	07650340
Research Category	Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
Research Institution	Tokyo Metropolitan University
Principal Investigator	清水敏久東京都立大学, 工学部, 助教授 (30254155)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	大里正人東京都立大学, 工学部, 助手 (30209233) 土屋淳一東京都立大学, 工学部, 助手 (70155406) 木村軍司東京都立大学, 工学部, 教授 (10087215)
Keywords	高周波漏洩電流 / 電磁波障害 / インバータ / EMI
Research Abstract	本研究は、半導体電力変換装置がその原因となる高周波電磁波障害、特に高周波漏洩電流の発生機構を理論的に解明し、具体的かつ効果的な抑制方法を検討することを目的とする。初年度の研究計画は、高周波電磁波障害の調査とその発生機構の解明であり、その成果は以下に要約される。 1.高周波障害の調査結果:産業用電力変換装置の製造メーカに対して聞き取り調査を行った結果、高周波電磁波障害を頻繁に引き起こす装置として、交流電動機駆動用変換装置、無停電電源装置、電気鉄道車両など多数存在することが判明した。一方、学術論文・文献は極めて少なく、これも交流電動機用変換装置に限定される。また、装置レベルはもとより、使用される部品単位での定量的検討も不十分であることが判明した。 2.高周波漏洩電流発生機構の研究:調査結果を参考に、電力変換装置に使用する回路部品、周辺電気機器類の浮遊静電容量成分や浮遊インダクタンス成分の実験・分析を行った。その結果、電力用半導体素子(パワートランジスタモジュール)の浮遊静電容量が比較的大きく、高周波漏洩電流の発生に大きく関与しうることを明らかにした。さらに、この浮遊静電容量に起因してPWMインバータの高周波漏洩電流が発生する機構を理論的に解明し、その抑制法を考案して実験により妥当性を検証した。また、負荷回路の浮遊静電容量に起因するものとして、PWMインバータのスイッチング動作に伴う交流仮想中性点電位の急激な変動が高周波漏洩電流を誘発することを明らかにし、その解決策として、新たにPWMインバータの交流仮想中性点電圧変動の抑制方法を考案し、実験によりその有効性を検証した。これらの研究成果を研究論文に纏め、学会誌等に発表した。

Research Products

(7 results)

All Other

All Publications (7 results)

[Publications] Toshihisa Shimizu: "Analysys of the High Frequency Leakage Current Caused by Parasitic Capacitor of the Power Transistor Module" Proceedings of IPEC-Yokohama'95. Vol.2. 217-222 (1995)
[Publications] 清水敏久: "トランジスタモジュールの浮遊静電容量に起因する高周波漏洩電流" 平成7年電気学会全国大会講演論文集. 4巻. 126 (1995)
[Publications] 清水敏久: "交流中性点電位変動抑制回路を用いた高周波漏洩電流の低減法" 平成7年電気学会産業応用部門全国大会講演論文集. 1巻. 305-308 (1995)
[Publications] 清水敏久: "交流中性点電位変動の抑制による高周波漏洩電流の低減法" 電気学会半導体電力変換研究会資料. SPC-95-31. 33-41 (1995)
[Publications] 出原和英: "フィルタリアクトルの周波数特性と高周波漏洩電流に関する実験検討" 平成8年電気学会全国大会講演論文集. (講演発表予定). (1996)
[Publications] 清水敏久: "トランジスタモジュールの浮遊静電容量に起因する高周波漏洩電流の解析とその抑制法" 電気学会論文誌D分冊. (掲載決定). (1996)
[Publications] Toshihisa Shimizu: "High Frequency Leakage Current Reduction Based on a Common-Mode Voltage Compensation Circuit" Proceedings of PESC'96. (掲載決定・講演発表予定). (1996)

1995 Fiscal Year Annual Research Report

半導体電力変換器の高周波障害発生機構とその抑制に関する研究

Principal Investigator

清水 敏久 東京都立大学, 工学部, 助教授 (30254155)

Research Products

[Publications] Toshihisa Shimizu: "Analysys of the High Frequency Leakage Current Caused by Parasitic Capacitor of the Power Transistor Module" Proceedings of IPEC-Yokohama'95. Vol.2. 217-222 (1995)

[Publications] 清水敏久: "トランジスタモジュールの浮遊静電容量に起因する高周波漏洩電流" 平成7年電気学会全国大会講演論文集. 4巻. 126 (1995)

[Publications] 清水敏久: "交流中性点電位変動抑制回路を用いた高周波漏洩電流の低減法" 平成7年電気学会産業応用部門全国大会講演論文集. 1巻. 305-308 (1995)

[Publications] 清水敏久: "交流中性点電位変動の抑制による高周波漏洩電流の低減法" 電気学会半導体電力変換研究会資料. SPC-95-31. 33-41 (1995)

[Publications] 出原和英: "フィルタリアクトルの周波数特性と高周波漏洩電流に関する実験検討" 平成8年電気学会全国大会講演論文集. (講演発表予定). (1996)

[Publications] 清水敏久: "トランジスタモジュールの浮遊静電容量に起因する高周波漏洩電流の解析とその抑制法" 電気学会論文誌D分冊. (掲載決定). (1996)

[Publications] Toshihisa Shimizu: "High Frequency Leakage Current Reduction Based on a Common-Mode Voltage Compensation Circuit" Proceedings of PESC'96. (掲載決定・講演発表予定). (1996)

清水敏久東京都立大学, 工学部, 助教授 (30254155)