1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07650402
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
川西 英雄 工学院大学, 工学部, 教授 (70016658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉江 治 工学院大学, 工学部, 助教授 (50090577)
中沢 叡一郎 工学院大学, 工学部, 教授 (60227767)
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Keywords | 光ディスク / 紫外線半導体レーザ / (BAlGa)N混晶半導体 / 格子整合系 / 窒化物半導体 / 6H-SiC基板 |
Research Abstract |
本研究は、現在、光ディスクへの応用を目的に活発な研究開発が進んでいる青色発光半導体レーザに続く次の世代を担う紫外線半導体レーザの開発を目的とする基礎研究として実施した。 半導体レーザの為のエピタキシャル成長基板には、(1)導電性を有する、(2)光共振器を構成するために劈開面が利用可能である、(3)高品質なエピタキシャル成長結晶が得られるか等々、幾つかの要件に合致する事が理想的である。先ず、GaN、AlN、及びそれらの三元混晶半導体である(AlGa)Nを直接この基板上にエピタキシャル成長ができることを実験的に明らかにすることで、6H-SiC基板はまさしくこれらの条件を満足している理想的な基板であることが明らかにした。特に、成長したGaNの特性は、エピタキシャル成長層に残留する歪みは格段に小さく、また、高品異なエピタキシャル成長層が得られたことをフォトルミイネッセンス(PL)法及びX線回折法によって確認した。一方、BNを含む(BAlGa)N四元系混晶半導体の実現の可能性を示すために、その元となるBN及び(AlB)Nのエピタキシャル成長の可能性も初めて実験的に示した。これらの結果は、基板とGaNの格子不整合率が小さい利点が大きく生かされているとともに、窒化物半導体の場合でも格子整合系混晶半導体の実現の重要性を示唆している。また、この基板の場合の欠点とされたクラックの発生は、成長層の改良によって抑制できることも実験的に解明し、紫外線半導体レーザ実現への障害が排除できることを初めて示した。 更に、窒化物半導体では二次元成長が一般的に難しいとされていたが、本基板では空間的に均一な2分子層の極薄いGaNエピタキシャル成長が実現でき、量子井戸構造の実現が可能となった。 また、GaN/(AlGa)Nダブルヘテロ構造による発光ダイオードを実現、室温において365nmに発光を確認し、現在、半導体レーザの実現に向けて研究を進めているところである。 今後残された課題は、紫外線域の発光効率の改善と電流注入形紫外線半導体レーザの実現のために必要なオーミック電極の作成技術の改善である。
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[Publications] Y.Kuga,H.Kawanishi: "Violet and near-UV light emission from GaN/AlGaN injection diode" Japan.J.Appl.Phys.34,8A. 4085-4086 (1995)
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[Publications] Y.Kuga,H.Kawanishi: "Violet light emission from GaN/AlGaN injection diode----" Silicon Carbide and Related Material 1995. 142. 999-1003 (1996)
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[Publications] M.Haruyama,H.Kawanishi: "(BAlGa)N quaternary system lattice matched to(0001)6H-SiC---" Proccedings of the International Symposium on BLLED.106-109 (1996)
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[Publications] H.Kawanishi,M.Kurimoto: "UV Light Emitting Devices Based on III-V Nitride Semiconductors" Microoptics News. 14,4. 1-7 (1996)