1996 Fiscal Year Annual Research Report
ダイバーシチ受信用マルチビームアレーアンテナのためのBFNの構成に関す研究
Project/Area Number |
07650424
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
稲垣 直樹 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (30016464)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊間 信良 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (40195219)
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Keywords | 移動通信 / フェーディング / ダイバーシチ受信 / マルチビームアレーアンテナ / ビーム形成回路(BFN) / 二次元離散フーリエ変換 / マイクロストリップパッチアンテナ |
Research Abstract |
無損失のBFNにより給電されるマルチビームアレーアンテナは各指向性ビームが直交し、原理的にはビーム間に相関がない点に着目し、ダイバーシチ受信機能を備えたパーソナル端末の実現を容易にすることを目的とした。その研究成果は以下の通りである。 1.平面マルチビームアレーを線状マルチビームアレー用のBFNにより給電するSheltonの方法に数学的な基礎を与え、同時標本化、離散等価の新しい概念を導入することにより、これと二次元離散フーリエ変換との間の密接な関係について詳細に検討し、二次元離散フーリエ変換を一次元離散フーリエ変換に置き換える一般理論を作り上げた。 2.基礎が2^n3^mのFFTのアルゴリズムをハードウェア化したものが、入出力のポート数が2^n3^mのBFNとなることに着目し、その基本単位である3×3の変形Blass回路を、有限要素法により設計したスロット結合型方向性結合器をもとに、設計製作した。 3.アンテナポートとビームポートが3のものはプラナアレーとして最小規模のものである。この指向性ダイバーシチアンテナとしての特性を明らかとした。 4.別に6個の円偏波開口結合型マイクロストリップパッチアンテナを製作し、前記のBFNと組合せ、室内でダイバーシチ受信の効果を調べる実験を行なった。フェージング幅が29.93dBであったところ10.16dBまで改善され、1%値のダイバーシチ利得はブランチ数が6のときで17.37dB、ブランチ数が3のとき14.94dBであった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 杉浦宏幸: "高次モード三次元ユ-ナリフレクタアンテナ" 電気学会論文誌. 116-C・1. 16-21 (1996)
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[Publications] 稲垣直樹: "同時標本化による二次元DFTの一次元DFTへの変換" 電子情報通信学会論文誌. J79-A・3. 562-570 (1996)
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[Publications] 眞野修二: "平面マルチビームアレーアンテナのダイバーシチ受信への応用" 電子情報通信学会論文誌. J79-B-II・3. 176-184 (1996)
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[Publications] Masayuki Kimata: "MBAA-BFN Design with a New DFT Algorithm" Proc.of 1996 ISAP. 4. 1025-1028 (1996)
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[Publications] 西森健太郎: "QAM信号に対するCMAアダプティブアレーの動作解析" 電子情報通信学会論文誌. J79-B-II・12. 984-993 (1996)
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[Publications] Nobuyoshi Kikuma: "Application of KMA Adaptive Antenna to DS-CDMA-Singals" Proc.of 1996 ISAP. 3. 753-756 (1996)